こんにちは。エネすけ運営者の「りょう」です。
プロパンガスの部屋で一人暮らしをしていて、請求額を見て「これって高いの?」と戸惑った方も多いかなと思います。都市ガスの部屋に住む友人と比べて、自分だけ損している気がしてくる。そのモヤモヤ、よく分かります。
私自身、いまの家に引っ越す前は奈良県の賃貸アパートでプロパンガスを使っていました。家族世帯なので一人暮らしの数字そのものではありませんが、34ヶ月分の明細が手元に残っています。
この記事では、一人暮らしのプロパンガス代の平均を公的な統計で整理します。そのうえで、わが家の実明細を使い、請求額ではなく「1m³あたりの単価」で高いかを判定する手順を紹介します。
- 一人暮らしのプロパンガス代の平均と夏・冬の目安
- 請求額を1m³単価に直して高いかを判定する手順
- ガス代1万円が使用量と料金のどちらの要因かの見分け方
- 都市ガスとの差額と、高い時に賃貸の入居者ができること
一人暮らしのプロパンガス平均は月5m³で4千〜6千円
一人暮らしのプロパンガス代は、使用量が月5m³前後、請求額は4,000〜6,000円程度がひとつの目安です。夏の少ない月なら4,000円台、年間をならした5m³なら全国平均で約6,000円になります。

プロパンガスの一人暮らしって、毎月いくらくらいが普通なの?
統計で目安は出せるみたいですよ。ただ、季節や地域でけっこう動くので、順番に確かめていきましょう。
使用量の目安は、比較サイトや解説記事で「月5m³前後」とされるのが一般的です。シャワーは1分で約12Lのお湯が出るので、毎日10分なら、15℃の水を40℃に温める前提(従来型給湯器)で月約4.8m³になる計算です。
シャワー中心の一人暮らしなら、この「月5m³前後」はおおむね実感に合う数字かなと思います。湯船をよく張る人は、ここから上に振れると考えてください。
請求額は、石油情報センターが公表している一般小売価格で見るのが近道です。この統計は基本料金と消費税を含んだ請求額で、5m³・10m³・20m³・50m³を使ったときの4点を示しています。(出典:石油情報センター『LPガス一般小売価格』)
| 使用量 | 想定する月 | 全国平均の請求額(税込) |
|---|---|---|
| 3m³ | 夏の少ない月 | 約4,480円(算出値) |
| 5m³ | 年間の目安 | 6,016円 |
| 7m³ | 冬(少なめ) | 約7,552円(算出値) |
| 9m³ | 冬(多め) | 約9,088円(算出値) |
| 10m³ | 冬に湯船を毎日張る等 | 9,856円 |
※石油情報センター確報(2026年8月・全国)より。5m³と10m³以外は直線で按分した算出値で、3m³は外挿のため精度が落ちます。
同じ5m³でも、住む地域で請求額は変わります。2026年8月の確報では、東京都5,488円・大阪府5,512円・奈良県5,411円でした。
全国平均より少し安い地域がある一方で、北海道のように7,000円台の地域もあります。自分の住む都道府県の数字で見るのが、ずれの少ない比べ方です。
ここの数字は「平均的な料金で使った場合」の目安です。あなたの契約の料金表とは別物なので、高いかどうかの判定は次の章の手順で行います。
冬は7〜9m³でガス代は7千〜9千円台に上がる
冬は使用量が7〜9m³程度まで増え、請求額は7,000〜9,000円台になるのが平均的な姿です。季節の目安は「夏3m³・冬7m³」とする例が多い一方、「夏5m³・冬9m³」とする比較サイトもあり、冬の値には幅があります。
冬に増える一番の理由は、水道水の冷たさです。東京都の給水栓では、夏と冬の水温差が約20℃あります。
同じ40℃のお湯でも、冷たい水から温める冬は必要な熱量がぐっと増えるわけです。使い方を変えていなくても、ガスの量は自然に増えていきます。
たとえば10分のシャワーは、水温15℃なら約0.16m³。水温5℃の冬なら約0.22m³で、約1.4倍になる計算です。
ここに湯船の日が加われば、差はさらに広がります。冬の明細が夏の倍近くになっても、それだけで驚く必要はないんですよね。
ガスの種類を問わない家計調査でも、傾向は同じです。2025年の単身世帯のガス代は、1〜3月期が3,941円、7〜9月期が2,048円で、冬は夏の約1.9倍でした。
冬の請求だけで判断しない
冬に請求額が跳ねても、使い方が平均的なら季節の変動の範囲かもしれません。使用量の増加と料金の高さを取り違えないよう、まず明細の使用量(m³)を見てください。
家計調査の月3,000円と比べてはいけない理由
「一人暮らしのガス代は月3,000円くらい」という数字は、プロパンの部屋の請求とは比べないほうが安全です。出どころは総務省の家計調査で、単身世帯のガス代は2025年平均で月2,999円でした。(出典:総務省統計局『家計調査』)
ただ、この「ガス代」は都市ガスとプロパンを区別せずに合算した支出です。オール電化などガスを使わない世帯も、0円として平均に入っています。
つまり、プロパン世帯の平均でも、ガスを使う世帯の平均でもありません。熱量あたりの単価が高いプロパンの請求と並べると、どうしても高く見える方向にずれます。
| 見方 | 値 | 何の平均か |
|---|---|---|
| 家計調査の単身世帯ガス代(2025年平均) | 月2,999円 | 都市ガス・プロパン・ガス不使用の世帯をすべて混ぜた支出 |
| 石油情報センターの5m³使用時の請求額(全国・2026年8月確報) | 月6,016円 | プロパンを5m³使ったときの請求額(基本料金・税込) |
2つの数字は倍ほど違いますが、矛盾ではなく対象の違いです。プロパンの部屋に住む一人暮らしなら、下の「使用量ごとの請求額」を物差しにするのが筋かなと思います。
若い一人暮らしに近い「単身34歳以下」の区分は、月2,323円です。とはいえ集計は67世帯と小さく、こちらもガスの種類は混ざったままです。
二人暮らしだと平均はどれくらい増える?
二人暮らしになっても、ガス代は単純に2倍にはなりません。家計調査(2025年平均)では、1人2,999円に対して2人は4,663円で、約1.6倍でした。
3人は5,096円、4人は5,112円と、3人以上ではほぼ横ばいです。湯船のお湯のように、人数に比例しにくい使い方があるためと読めます。
プロパンの使用量の目安は、二人暮らしで6.5m³前後とされています。全国の確報で6.5m³を按分すると、請求額は約7,168円(算出値)です。
なお、この5m³や6.5m³という目安は、2006年度の古い消費実態調査の「1〜2人世帯の平均6.5m³」から推定された値です。一人暮らしの使用量を直接測った新しい公的統計は、私が調べた範囲では見つかりませんでした。
目安はあくまで目安、と割り切って使うのがよさそうです。自分の明細の使用量のほうが、平均よりずっと確かな手がかりになります。
家族世帯の明細を一人暮らしに当てはめたり、一人暮らしの平均を家族の明細と比べたりすると判定を誤ります。比べるときは世帯人数をそろえてください。
請求額ではなく1m³単価で高いかを判定する
結論から言うと、ガス代が高いかどうかは、固定費を引いた「1m³あたりの単価」で判定するのが確実です。請求額は使用量で大きく動くので、平均と並べても料金が高いのか使いすぎなのかが分かりません。

請求額を使った量で割れば、1m³の値段になるんじゃないの?
私も最初はそう考えました。でも、うちの明細で試したらそれだと判定に使えなかったんです。一緒に理由を見てみましょう。
ここからは、私が以前住んでいた奈良県の賃貸アパートのプロパン明細を使います。期間は2023年7月〜2026年4月検針分の34ヶ月です。
先にお断りすると、わが家は一人暮らしではなく家族世帯です。年平均で月13m³台を使っていて、一人暮らしの目安の2倍以上になります。
そのため、わが家の月額を一人暮らしの平均として扱うことはしません。使うのは、料金のしくみと、夏の使用量が少ない月の実例だけです。
ガスの料金表は、世帯人数ではなく使用量で決まります。同じ料金表なら、同じ使用量で一人暮らしでも家族でも同じ請求額になるので、少ない月の明細は料金のしくみの実例として参考にできます。
わが家の賃貸明細では夏の請求の4割が固定費
わが家の明細では、夏の少ない月ほど、請求額の4割前後が使用量に関係ない固定費でした。2025年4月以降の明細の内訳では、基本料金が税込2,090円、ガス漏れ警報器のリースが実質220円です。
合わせて毎月2,310円、年間では27,720円になります。ガスをまったく使わない月でも、この額は請求される仕組みです。
| 検針月 | 使用量 | 請求額 | 請求額÷使用量 | 固定費の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年8月 | 4.1m³ | 5,382円 | 約1,313円/m³ | 約43% |
| 2025年9月 | 3.6m³ | 4,982円 | 約1,384円/m³ | 約46% |
| 2025年10月 | 5.2m³ | 6,104円 | 約1,174円/m³ | 約38% |
| 2025年12月 | 19.4m³ | 14,532円 | 約749円/m³ | 約16% |
| 2026年2月 | 18.8m³ | 14,521円 | 約772円/m³ | 約16% |
※使用量と請求額はわが家の実明細、割り算と割合は算出値です。
同じ契約なのに、請求額÷使用量は夏と冬で倍近く違います。使う量が少ない月ほど、固定費を小さな使用量で割ることになり、見かけの単価がふくらむからです。
一人暮らしの使用量は、ちょうどわが家の夏の月と同じ帯です。だから請求額÷使用量の値は、どこと契約していても高めに出やすいんですよね。
もうひとつ見えてくるのは、節約の限界です。夏の少ない月は請求の4割前後が固定費なので、使い方を工夫しても動かせる部分は思ったより小さくなります。
固定費を引いた1m³単価を地域の相場と比べる
固定費を引いてから使用量で割れば、季節に左右されにくい実際の1m³単価が出ます。手順は次の6ステップです。
- 明細から使用量(m³)、請求額(税込)、内訳の基本料金・従量料金・設備料金を拾う
- 請求額から、基本料金・設備料金・警報器などの定額を引く
- 残った額を使用量で割る(原料費調整なども含んだ実際の1m³単価)
- 明細の単価が税抜表示なら、1.1を掛けて税込にそろえる
- 同じ地域の平均単価(下の表)と、都道府県の平均基本料金の両方と比べる
- 単価が平均並みでも、基本料金が高ければ少ない月ほど割高になる点を確かめる
わが家の明細で計算すると、2025年9月は(4,982円−2,310円)÷3.6m³で約742円/m³。2025年8月も約749円/m³でした。
割り算だけでは1,300円台に見えた月が、固定費を除くと700円台半ばに落ち着きます。同じ明細でも、見方ひとつで印象がまるで変わるわけです。
| 地域 | 5〜10m³帯の1m³単価(税込・算出値) |
|---|---|
| 北海道 | 約915円/m³ |
| 東北 | 約862円/m³ |
| 関東 | 約724円/m³ |
| 中部 | 約753円/m³ |
| 近畿 | 約726円/m³ |
| 中国 | 約796円/m³ |
| 四国 | 約728円/m³ |
| 九州及び沖縄 | 約755円/m³ |
| 全国 | 約766円/m³ |
※石油情報センター速報(2026年8月31日公表)の5m³と10m³の請求額の差から逆算した値です。ガス会社が設定している従量単価そのものではありません。
わが家の夏の単価は、近畿の平均(約726円/m³)と同じくらいか、やや上でした。一方で基本料金の税込2,090円は、奈良県平均の1,987円(2026年8月確報)を上回っています。
つまり、わが家の明細が地域平均より高めだった主な原因は、単価より固定費の側にあったと読めます。同時期の奈良県平均と月別に比べると、使用量の少ない月ほど差が大きく、14〜19%上回っていました。
都道府県平均の基本料金は、2026年6月の確報で1,774〜2,285円の範囲です。一人暮らしは使用量が少ない分、基本料金の差が請求額に占める割合が大きくなります。
平均並み=適正ではない
公的統計の平均は、実際に払われている料金の平均です。高い料金の家庭も含まれているので、平均と同じくらいだから安心とは言い切れません。北海道の消費者団体による賃貸物件の請求書調査では、同じ地域でも5m³使用時の請求額に最大約2.2倍の差がありました。
もうひとつのやり方として、自分の使用量の平均請求額と直接比べる方法もあります。同じ都道府県・同じ時期の確報で、5m³と10m³の間を按分して求めます。
ただし5m³未満は外挿になり、精度が落ちます。一人暮らしの夏の月は、単価を出す手順と併用するのがおすすめです。
一人暮らしでガス代1万円は高い?使用量で切り分け
ガス代1万円が高いかどうかは、その月の使用量で答えが変わります。10m³前後使った月なら平均的な料金でも届きますが、5m³前後で1万円なら料金そのものを疑ったほうがいいです。

1万円って聞くと、一人暮らしにしては高い気がするなあ。
金額だけだと私もそう感じます。ただ使用量を見ないと判断できないので、一緒に切り分けてみましょう。
判定の順番:まず明細の使用量(m³)を見る → 10m³前後なら使用量の要因、5m³前後なら単価・基本料金の要因を疑う
冬に10m³前後使った月なら平均料金でも届く
全国の確報(2026年8月)では、10m³使用時の平均請求額が9,856円です。平均的な料金でも、使用量が増えた月なら1万円近くになるということ。
一人暮らしの冬の目安は7〜9m³でした。湯船を毎日張る、在宅時間が長いといった暮らし方なら、もう一段増える月もありえます。
住む地域によっては、もっと少ない使用量でも届きます。単価の高い北海道では、速報(2026年8月31日公表)の平均なら約8.2m³で1万円に届く計算です。
こうした月の1万円は、料金が高いというより使用量が増えた結果です。対策を考えるなら、料金の見直しより冬のお湯の使い方の見直しが先、という判断になります。
わが家の明細でも、冬の請求は一年でいちばん重くなっていました。ただ家族世帯で冬は17m³前後まで増えるので、金額そのものは一人暮らしの参考にはなりません。
5m³前後で1万円なら単価か基本料金が高い
使用量が5m³前後なのに1万円なら、料金そのものが高い可能性が高いです。基本料金を約2,000円として、残り8,000円を5m³で割ると、1m³あたり約1,600円になります。
全国の逆算平均は約766円/m³なので、その2倍程度。使い方の問題というより、契約している料金の問題と考えるのが自然です。
賃貸のプロパンでは、同じ地域・同じガス会社でも物件ごとに料金表が違うことがあります。先ほどの北海道の請求書調査では、5物件以上に供給する8事業者のうち7事業者が、複数の料金を使っていました。
近所に住む友人が同じ会社と契約していても、料金まで同じとは限らないわけです。人の請求額と比べるより、自分の明細で単価と基本料金を出すほうが確実です。
| 明細の状況 | 考えられる要因 | 次にやること |
|---|---|---|
| 冬・使用量10m³前後で約1万円 | 使用量の増加(平均的な料金でも届く) | 冬のお湯の使い方を見直す |
| 使用量5m³前後で約1万円 | 1m³単価か基本料金が高い | 単価を計算し、内訳を確認する |
| 前年同月と使用量が同じなのに請求が上がった | 単価・基本料金の変更 | 料金変更の通知と明細の推移を確認する |
都市ガスとの差額は一人暮らしで月3千円弱
一人暮らしの使用量(月5m³前後)なら、都市ガス物件との差額は月3,000円弱、年間で3万円台が目安です。東京都のプロパン平均と東京ガスの料金で試算した、使い方が同じ前提の概算です。

比べるときに気をつけたいのが、熱量の違いです。プロパンは1m³あたり約99MJ、都市ガスは45MJで、プロパン1m³は都市ガス約2.2m³分にあたります。
そのため、プロパンの使用量を2.2倍して都市ガスの使用量に置き換えてから比べます。同じm³同士で比べると、差額を大きく見積もってしまうので注意してください。
| プロパン使用量 | プロパン(東京都平均) | 都市ガス換算の使用量 | 東京ガス(支援適用後/適用前) | 月の差額 |
|---|---|---|---|---|
| 3m³(夏) | 約4,095円 | 6.6m³ | 約1,888円/約1,981円 | 約2,100〜2,200円 |
| 5m³(年平均の目安) | 5,488円 | 11m³ | 約2,641円/約2,795円 | 約2,700〜2,850円 |
| 8m³(冬) | 約7,577円 | 17.6m³ | 約3,771円/約4,017円 | 約3,550〜3,800円 |
| 10m³(冬・多め) | 8,970円 | 22m³ | 約4,494円/約4,802円 | 約4,150〜4,480円 |
※プロパンは東京都の確報(2026年8月)を按分、都市ガスは東京ガス一般契約料金(2026年10月検針分・税込)に当てはめた算出値です。時期が2か月ずれているので概算として見てください。
差額は冬ほど開き、10m³使う月なら4,000円台になります。差の中身は、使用量に比例する部分と基本料金の差の両方です。
基本料金だけを見ても、東京ガスの759円に対し、東京都のプロパン平均は1,926円。使う量が少ない一人暮らしほど、この固定部分の差が効いてきます。
家族世帯だったわが家で同じように試算すると、都市ガスとの差は年5万円台でした。一人暮らしなら絶対額は小さくなりますが、毎月続く差として見れば無視できない額かなと思います。
都市ガスには国の負担軽減支援の値引き(2026年10月検針分の東京ガスで14円/m³)が入りますが、LPガスはこの値引きの対象外です(自治体が独自にLPガス料金の支援を行う場合があります)。支援の有無で月の差額が数百円動きます。
物件選びは家賃差と合わせた総額で比べる
これから部屋を探すなら、ガス代の差は家賃の差と合わせた総額で比べるのがおすすめです。プロパン物件は、ガス設備の無償貸与を受けたオーナーが家賃を抑えやすい構造があると、国も整理しています。
一人暮らしで月3,000円弱の差なら、家賃が月3,000円以上安いプロパン物件は総額で逆転しうる計算です。ただし差は冬ほど開くので、冬の月で比べても割に合うかを確かめておくと安心です。
比べる材料は、入居前に手に入れられます。次の順番で進めてみてください。
- 不動産会社に、その物件のLPガス事業者名と料金表(基本料金・従量単価・設備料金)を求める
- 出てこなければ、事業者に直接求める(入居希望者からの要請に応じる義務がある・2024年7月2日施行)
- 自分の想定使用量(夏3〜5m³・冬7〜10m³程度)で請求額を計算し、家賃差と合わせて比べる
プロパンの普及率が5割を超える都道府県は、32あります(2022年3月末)。地域によってはプロパン物件を外すと候補が大きく減るので、避けるより料金表で見極めるほうが現実的かもしれません。
平均より高い時に賃貸の入居者ができること
賃貸の入居者がまずできるのは、明細の内訳を確かめて、大家さん・管理会社に相談することです。賃貸ではガス会社を選ぶのは建物の所有者側で、入居者が自分の判断だけで替えるのは難しいからです。
高いって分かったら、自分で別のガス会社に替えちゃえばいいんじゃないの?
そう思いますよね。でも賃貸だと、そこは自分だけでは決められないんです。できることを順番に確認していきましょう。
その前に、高い原因が使用量か料金かを切り分けておきます。明細の前年同月欄と比べて、使用量が同じくらいなのに請求額が上がっていれば、単価や基本料金の変更を疑います。
2025年4月以降の明細で設備料金の内訳を確認
2025年4月2日以降の請求は、基本料金・従量料金・設備料金の3つに分けて示す義務があります。既存の契約も対象で、該当がない区分も「0円」や「該当なし」と書く必要があります。
賃貸で特に見てほしいのは、設備料金の欄です。賃貸では合意がない限り、給湯器や配管など本来は建物の所有者が負担する設備の費用を、入居者に請求できません(2025年4月2日以降の新規契約)。
転居で新しく入居した場合や、契約の自動更新も「新規」扱いになります。エアコンやインターホンなど、ガスと関係ない設備の費用を設備料金に入れることも禁止されています。
国の整理では、ガス漏れ警報器の貸与料を料金に含めるケースが主な例外にあたります。わが家の明細にも、警報器のリース代が毎月の定額で載っていました。
設備料金に金額があったら
消費者庁は、賃貸住宅では事前の合意がなければ原則として設備料金の負担はないと注意喚起しています。設備料金に金額が書かれていたら、何の費用なのかをガス会社に確認してください。(出典:消費者庁『賃貸住宅のLPガス料金 賃貸借契約の前に確認しましょう』)
料金の変更にもルールがあります。値上げのときは原則として、新しい価格が適用される日の1か月前までに、変更後の価格と理由を知らせる必要があります。
原料費調整の契約に基づく変動などは扱いが別ですが、明細の推移を見て、予告なく単価が上がっていないかを確かめておくと安心です。
ガス会社の見直しは大家・管理会社に相談する
料金そのものが高いと分かったら、ガス会社や料金の見直しは、大家さん・管理会社に相談するのが入居者の筋道です。標準的な賃貸借契約では、設備に手を加えるには貸主の書面での承諾が要ります。
同じガス会社の中でも物件ごとに料金表が違う実例があるので、大家さん・管理会社を通じて料金の見直しを相談する余地はあります。自分で出した1m³単価と基本料金を、地域の平均と並べたメモを持っていくと話が早いかなと思います。
話が進まないときや、契約内容に納得できないときは、外部の窓口も使えます。
- 消費者ホットライン188(契約トラブルの相談)
- 資源エネルギー庁のLPガス商慣行通報フォーム(匿名可)
通報フォームには改正の施行後に約600件の情報が寄せられ、その中には「LPガス料金が高い」という指摘もあったとされています。ひとりで抱え込まず、こうした窓口を使うのもひとつの手です。
使い方の工夫も、冬の給湯にはそれなりに効きます。ただ一人暮らしは固定費の比率が高いので、節約だけで請求を平均並みに戻すのは難しいと考えておいたほうがいいです。
どうしても改善しないときは、更新や転居のタイミングが現実的な出口になります。前の章の物件選びの手順を使えば、次の部屋で同じ悩みを繰り返さずに済むはずです。
ここで紹介した数字や制度は、2026年10月時点で確認したものです。正確な料金や契約条件は、ガス会社の料金表と公式の情報をご確認ください。判断に迷うときは、管理会社や消費生活センターに相談してください。
プロパンガスの一人暮らし平均に関するよくある質問
プロパンガスの1m³あたりの単価の相場はいくらですか?
石油情報センターの速報(2026年8月31日公表)から逆算すると、5〜10m³帯の1m³単価は全国で約766円(税込)です。関東は約724円、近畿は約726円、北海道は約915円と地域差があります。明細の単価が税抜表示なら1.1倍してから比べてください。あくまで平均から逆算した目安で、適正な価格の基準ではありません。
一人暮らしのプロパンガスの基本料金はいくらが普通ですか?
都道府県平均の基本料金は、2026年6月の確報で鹿児島県の1,774円から北海道の2,285円まで幅があります。2026年8月の確報では東京都1,926円、奈良県1,987円でした。一人暮らしは使用量が少ないため、基本料金の差がそのまま請求額の差として目立ちやすくなります。
一人暮らしでガス代を下げるには何から始めればいいですか?
シャワー中心の暮らしなら、シャワー時間と給湯温度の見直しが中心になります。資源エネルギー庁の省エネポータルの試算をプロパンに直すと、シャワーを1日1分短くすると年に約5.8m³の削減です。サーモスタット混合水栓の場合は、給湯器の設定温度を下げても効果が小さい点に注意してください。
プロパンガスの部屋はなぜ都市ガスより高いのですか?
熱量あたりの単価が高いことに加え、基本料金も都市ガスより高めです。さらに賃貸では、ガス会社がオーナーに給湯器などの設備を無償で提供し、その費用を入居者のガス料金で回収する商慣行がありました。2025年4月2日以降の新規契約では、賃貸で建物の所有者が負担すべき設備の費用を、合意なく入居者に請求できなくなっています。
冬のガス代が一番高くなるのは何月ごろですか?
家計調査の単身世帯では、1〜3月期のガス代が最も高くなっています。検針と請求のずれで、4〜6月期の支払いにも冬の使用分が残ります。わが家の旧居の明細でも、2025年は2月検針分が使用量・請求額とも最大でした。冬の請求が届く時期は、暦より少し後ろにずれると考えておくと慌てずに済みます。
関連記事:賃貸のプロパンガス交渉は誰に?大家への伝え方と根拠
一人暮らしのプロパンガス平均と高いかの判定まとめ
平均の数字だけ見て、安心したり焦ったりしちゃダメなんだね。
そうなんです。自分の明細の使用量と単価で見るのが、いちばん確かでしたね。
一人暮らしのプロパンガス代は、月5m³前後で4,000〜6,000円程度が目安です。ただ、高いかどうかは請求額ではなく、固定費を引いた1m³あたりの単価で判定するのが確実でした。

- 一人暮らしの目安は月5m³前後。全国平均では5m³で約6,000円、冬は7〜9m³で7,000〜9,000円台
- 家計調査の月約3,000円は都市ガスやガス不使用の世帯も含む数字なので、プロパンの請求とは比べない
- 請求額から基本料金などの固定費を引き、使用量で割った1m³単価を地域の平均と比べる
- 1万円の月は使用量を見る。10m³前後なら使用量の要因、5m³前後なら料金の要因を疑う
- 都市ガスとの差は一人暮らしで月3,000円弱。物件選びは家賃差と合わせた総額で比べる
- 高い時は設備料金の内訳を確認し、ガス会社の見直しは大家さん・管理会社に相談する
数字はあくまで一般的な目安で、地域や契約によって変わります。正確な料金は契約中のガス会社の料金表で確認し、判断に迷うときは管理会社や消費生活センターなど専門の窓口に相談してください。
平均より高いと分かったら、入居者にできる対策を順番に確認できます。
関連記事:賃貸のプロパンガスが高い!入居者にできる対策4つと相談先
