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太陽光+蓄電池の導入後、電気代の請求はいくら?明細で比較

2026年10月11日

太陽光と蓄電池の導入前後で電気代の請求が17,442円から5,181円になった明細比較

こんにちは。エネすけ運営者の「りょう」です。

太陽光と蓄電池を入れたら、電力会社からの請求は実際いくらになるのか。提案書のシミュレーションではなく、本物の明細で知りたいですよね。

わが家は関西の新築オール電化で、2026年8月18日に太陽光7.92kWと蓄電池7.7kWhの連系運転を始めました。連系前の7月分、連系をはさむ8月分、初めて丸1か月そろった9月分の請求が、ようやく手元にそろったところです。

この記事では、その明細3か月を並べて、請求額と使用量の変化を正直にお見せします。0円にならない理由や、請求・モニター・売電を混ぜない読み方、提案書とのズレまで、一般の施主の目線でまとめました。

  • 連系前と初の丸1か月の請求額・使用量の実数比較
  • 太陽光と蓄電池を入れても電気代が0円にならない理由
  • 請求・モニター・売電の数字を混ぜない明細の見方
  • 提案書のシミュレーションと実際の請求のズレと見積もりの確かめ方

太陽光+蓄電池の導入後、電気代の請求は5,181円に

連系前の7月分17,442円・549kWhと、連系後初の丸1か月の9月分5,181円・146kWhを左右に並べた請求の比較

結論から言うと、わが家の電力会社への請求は、連系前の7月分17,442円から、初の丸1か月の9月分で5,181円まで下がりました。使用量も549kWhから146kWhへ減っています。

電力会社マイページの2026年9月分の請求サマリ。請求金額5,181円、使用量146kWhと表示されている
9月分の請求サマリ(筆者のスクリーンショット)

ただし、請求は0円にはなりませんでした。7月分と9月分では季節も違うので、差額の全部を太陽光と蓄電池の効果とは呼べないと考えています。

エネすけ
エネすけ

へえ、5,181円まで下がったんだ! でも0円じゃないんだね?

そうなんです。うちの場合は、明細を3か月並べてみて、やっと中身が見えてきました。一緒に見ていきましょう。

りょう
りょう

わが家の明細3か月で請求額と使用量を比較

比べたのは、関西電力の「はぴeタイムR」で契約している新居の請求です。条件は新築オール電化(エコキュート+IH)、南向き片流れの屋根、4人家族。あくまで「わが家の場合」の数字として見てください。

請求は検針日で区切られるため、月ごとに使用期間の日数がずれます。そこで明細の使用期間から日数を数え、1日あたりの値にもそろえました。

請求月位置づけ使用期間使用量請求額1日あたり使用量1日あたり請求額
2026年7月分連系前6/25〜7/26(32日)549kWh17,442円約17.2kWh約545円
2026年8月分連系をはさむ部分月7/27〜8/26(31日)464kWh13,423円約15.0kWh約433円
2026年9月分初の丸1か月8/27〜9/28(33日)146kWh5,181円約4.4kWh約157円

1日あたりで見ても、買う電気はおよそ4分の1になりました。使用期間の日数の差で生まれた見かけの減少ではない、ということです。

8月分は扱いに注意が必要です。使用期間のうち連系後は8月18日からの約9日だけで、残りの約3週間は連系前でした。導入後の月としては数えず、移行月として見ています。

明細には、時間帯ごとの使用量も載っています。どの時間帯の買電が減ったのかは、こちらを見るとよく分かります。

時間帯(はぴeタイムR)7月分8月分9月分
デイタイム(平日10〜17時)93kWh77kWh1kWh
リビングタイム(平日7〜10時・17〜23時、土日祝7〜23時)282kWh205kWh34kWh
ナイトタイム(23〜翌7時)174kWh182kWh111kWh
合計549kWh464kWh146kWh

正直に言うと、9月は雨の日が多く、途中までは「思っていたよりも全然発電できなかったのかな?」と感じていました。ところが9月分の明細を開くと、平日昼のデイタイムは93kWhから1kWhへ。昼の買電はほぼ消えていました。

日中に乾燥機や食洗機を回しても、ほとんど太陽光でまかなえていた計算です。明細を見たときは、正直かなり感動しました。

9月の発電量そのものの内訳は、月次の発電量レポートにまとめています。この記事では、請求の比較に絞って話を進めますね。

差額1.2万円をそのまま導入効果と呼ばない理由

7月分と9月分の差は、−12,261円・−403kWhです。数字だけ見ると「太陽光で月1.2万円安くなった」と言いたくなりますよね。

でも、この差額には導入効果以外のものが混ざっています。主なものは次の3つです。

  • 季節の違い:7月分(6/25〜7/26)は冷房を使う時期、9月分(8/27〜9/28)は残暑の時期で、もともとの使用量が違う
  • 国の料金支援:9月分には8月使用分として4.5円/kWhの値引きが織り込まれ、146kWh分で657円安くなっている
  • 使用期間の日数:7月分は32日、9月分は33日で、期間の長さもそろっていない

国の支援がなければ、9月分の請求は約5,838円になる計算です。支援は使った量に比例するので、買電が減った家ほど値引き額も小さくなります。(出典:経済産業省 資源エネルギー庁『電気・ガス料金支援』)

そこで、わが家では導入効果をモニターの換算値で数えています。9月の「売電+買わずに済んだ自家消費」は、めやすで15,483円でした。

請求の差額は「請求の変化」、モニターの換算値は「設備の効果」。2つを別の物差しとして持っておくと、数字に振り回されにくいかなと思います。

請求の差額12,261円は季節と国の支援の違いを含むため、導入効果そのものではありません。

太陽光と蓄電池でも電気代が0円にならない理由

わが家の明細で見る限り、請求が0円にならない理由は固定の基本料金と、夜と雨の日に残る買電です。9月分では、基本料金だけで請求の約半分を占めていました。

請求が0円にならない理由として、基本料金が9月分の約46%を占めることと、夜や雨の日に買電が残ることを示した図
理由わが家の9月分での実数
基本料金は使用量が0でもかかる2,409.40円(10kWまで定額)=請求の約46%
夜(ナイトタイム)の買電が残る111kWh(買電全体の約76%)
雨の日は昼でも賄いきれない発電10kWh前後以下の日は自給率48〜66%
買った電気には再エネ賦課金がかかる4.18円×146kWh=約610円

よく聞く「電気代0円」「実質0円」は、売電収入で買電を相殺した差し引きを指すことが多いです。電力会社の請求書そのものが0円になるわけではありません。

これは、わが家だけの話でもありません。シャープの公開試算(5.52kW+9.5kWh)でも、蓄電池ありで買う電気は月1,962円残ります。多摩市の広報で紹介された設置家庭(5.85kW+10.9kWh)でも、夏の1か月に185kWhの購入がありました。

基本料金は買電が減っても請求の約半分残る

はぴeタイムRの基本料金は、10kWまで定額の2,409.40円です(2026年11月1日の改定で2,842.84円に上がります)。使用量が0kWhの月だけは半額になりますが、少しでも電気を買う限り、どれだけ減らしてもこの部分は下がりません。

9月分の請求は、公表されている単価からほぼ再現できました。電化割引は明細の行では確認しておらず、適用されている前提の試算です。

項目計算金額
基本料金10kWまで定額2,409.40円
電力量料金デイタイム1kWh×28.87円+ナイトタイム111kWh×15.37円+リビングタイム34kWh×22.80円2,510.14円
電化割引基本料金+電力量料金の5%約−246円
燃料費調整▲0.70円×146kWh(国の支援4.5円/kWh適用後)約−102円
再エネ賦課金4.18円×146kWh約610円
合計約5,182円(実際の請求は5,181円)

表を見ると、基本料金が請求額の約46%を占めています。7月分では約14%でした。買電が減るほど、動かない固定部分の重みが目立つわけです。11月からは基本料金だけで月433.44円上がるので、同じ使い方でも固定部分の重みはさらに増します。

その影響で、請求額を使用量で割った実質単価はむしろ上がりました。7月分の約31.8円/kWhに対し、9月分は約35.5円/kWhです。

電気を高く買うようになったわけではありません。量が減っても動かない基本料金を、少ないkWhで割っているためです。単価だけを見て「損をした」と考えなくて大丈夫ですよ。

残る買電は夜と雨の日、冬はさらに増える見通し

9月分に残った146kWhのうち、111kWh(約76%)は夜のナイトタイムでした。エコキュートの夜間の沸き上げなど、夜の負荷は蓄電池だけでは賄いきれていません。

救いは、残った買電がいちばん安い時間帯に集まったことです。量が少なく、しかも単価の安い買電だけが残った形になります。

蓄電池は夜間に充電しない「クリーンモード」で、残量20%を残す設定にしています。8月の時点でも、早い日は22時ごろに残量20%まで使い切っていました。夜の電気を全部まかなえるわけではないのは、正直少し残念でした。

雨の日は、さらに厳しくなります。発電が10kWh前後以下の日は売電がほぼゼロになり、自給率は48〜66%まで下がりました。9月の奈良は、日射量が平年の約76%しかない日照の少ない月でした。

そこで9月は、翌日の天気を見て、夜の安い時間帯に乾燥機や食洗機を回す工夫をしました。晴れた昼に回していた8月とは、逆向きの使い分けです。

エネすけ
エネすけ

夜と雨の日に買う電気が残るんだね。じゃあ、冬はどうなるの?

そこがまだ分からないんです。うちはまだ冬の請求を一度も見ていないので、確かめてから追記しますね。

りょう
りょう

冬について確かなのは、買電が増える方向の材料がそろっていることです。提案書の月別推定発電量でも、12月と1月は9月の約6〜6.5割にとどまります。

  • 発電:冬は晴れても日射量が小さく、昼の発電で蓄電池が満充電にならない日が増えやすい
  • 消費:環境省の統計では家庭のCO2排出は1月が最大で、暖房と給湯の負荷が重なる
  • エコキュート:冬は給水温度と外気温が下がり、必要な熱量が増えるのに効率は落ちる

旧居の冬ピーク(2025年1月分の25,454円)は、賃貸アパートでプロパンガスを併用していた頃の数字です。オール電化で断熱等級5の今の家の目安には使えません。

冬の請求は未実測です

9月分の5,181円という水準が、冬も続くとは考えていません。冬(12〜2月)の請求が出たら、この記事に実数を追記します。

電気代明細の見方|請求・モニター・売電を混ぜない

電気代を正しく読むコツは、請求・モニター・売電の3つを別々の数字として扱うことです。集計期間も、確定値かめやすかも、それぞれ違います。

請求は検針期間の確定値、モニターは暦月のめやす、売電は別の明細という3つの数字の違いを並べた整理図
エネすけ
エネすけ

モニターにも買った電気の量が出るよね。請求と同じじゃないの?

うちの場合は、けっこう違いました。並べてみると分かりやすいですよ。

りょう
りょう
数字どこで見るか集計期間わが家の9月の値性格
電力会社の請求(買電)電力会社の明細・マイページ検針期間(8/27〜9/28)5,181円・146kWh取引に使われる確定値
モニターの買電家庭のエネルギーモニター暦月(9/1〜9/30)171.6kWh・換算めやす5,341円めやす値
モニターの売電家庭のエネルギーモニター暦月(9/1〜9/30)324.4kWh・換算めやす7,567円めやす値
売電の確定額送配電会社の買取明細受給開始日・検針日で区切る未着確定値(請求とは別に入金)

検針期間と暦月でモニターの買電量は2割違う

9月の請求は146kWh、モニターの9月の買電は171.6kWhでした。同じ「9月」でも、請求とモニターでは買電量が2割ほど違います。

理由のひとつは集計期間です。請求は検針日で区切った8/27〜9/28、モニターは暦月の9/1〜9/30を数えています。

ただ、期間をそろえても一致しませんでした。モニターの日別の買電を8/27〜9/28で足すと約184.8kWhで、請求より約39kWh(請求の約27%)多かったんです。

モニターの取扱説明書には、計量法の対象製品ではなく、表示値が電力会社の請求書と異なることがあると書かれています。差の内訳までは確認できていないので、「モニターは多めに出ることがある」と受け止めています。

使い分けとしては、支払いの話は請求、日々の発電や使い方の傾向はモニター。こう分けておくと、混乱しにくいかなと思います。

請求側の明細で見ておきたい項目は、次の5つです。

  • 使用期間と日数(月ごとに違うので、比べるときは1日あたりにそろえる)
  • 時間帯別の使用量(どの時間帯の買電が残ったかが分かる)
  • 基本料金(使用量が減っても下がらない)
  • 燃料費調整額(国の支援がある月は単価に織り込まれて下がる)
  • 再エネ賦課金(買電量×単価。自家消費した分にはかからない)

請求から売電を引いて黒字と言えない理由

9月分の明細を見たとき、私は「電気代が0円どころか、お金が貰えている状態だ」と感じました。モニターの売電めやすが、8,000円近い7,567円だったからです。

でも、請求5,181円から売電めやすを引いて「黒字」とは言い切れません。期間も性格も違う数字を混ぜることになるからです。

まず、期間が違います。請求は検針期間、売電めやすは暦月の数字です。

次に、売電めやすは確定額ではありません。9月の売電324.4kWhに対して平均約23.3円/kWhで換算されており、2026年度のFITの24円/kWhとも一致しません。めやすはあくまでめやすで、入金額とは限らないわけです。

さらに、売電の受給開始日は2026年9月9日でした。9月1〜8日の売電77.9kWhは受給開始日より前なので、買取料金の算定期間には入りません。この分は買取額に含まれない前提で、買取側の明細が届いたら確かめるつもりです。

売電の代金は、電力会社の請求には載りません。送配電会社の買取明細で確認し、請求とは別に口座へ振り込まれる仕組みです。

モニター上の「電気の収支(売電−買電)」は、9月で+2,226円でした。一方で「導入効果(売電+買わずに済んだ自家消費)」は15,483円です。似た言葉ですが別の指標なので、こちらも混ぜないようにしています。

請求と売電を差し引くなら「期間が違う・売電は未確定の概算」と添えるのが安全です。わが家も売電の確定額が届いたら数字を置き換えます。

提案書のシミュレーションと実際の請求の違い

提案書の「設置後の電気代−2,217円/月」は、電力会社の請求額ではなく、売電収入などを差し引いた後の数字でした。請求の部分だけを取り出して比べ直すと、提案書の想定と実際の9月分は大きくは離れていませんでした。

提案書の設置後の電気代は請求額ではなかった

契約時の提案書では、設置前の電気代を15,000円/月と置いていました。そこに月17,217円の効果が乗り、設置後の電気代は−2,217円/月と表示されています。

もちろん、マイナスの請求書が届くことはありません。この−2,217円は、売電収入8,281円と「省エネ意識効果」1,500円を差し引いた後の実質の値です。

実は商談の場で赤ペン検算したとき、比べたのは「月々の返済14,963円」と「経済効果17,217円」の大小だけでした。17,217円が何の足し算でできているかまでは、当時見ていなかったんです。

あとから提案書を分解すると、月17,217円の内訳は次のとおりでした。

提案書の内訳(月)金額請求を減らす項目か
売電収入(余剰568kWh×14.58円)8,281円いいえ(別経路で入金)
自家消費(リビングタイム)1,739円はい
自家消費(デイタイム)2,001円はい
蓄電池・夜間充電の時間帯差益1,882円夜間に充電する運転が前提
蓄電池・太陽光から充電した分761円はい
再エネ賦課金の削減(太陽光分・蓄電池分)635円+418円はい
省エネ意識効果1,500円いいえ(設備の効果ではない想定値)

気になったのは「省エネ意識効果」です。太陽光を入れると節電を意識するようになる、という想定を金額にした項目で、年間効果の約8.7%を占めていました。

メーカーの公開試算も、同じ表示の仕方をしています。シャープの試算では、蓄電池ありの電気代182円/月は、買電1,962円から売電1,780円を引いた値でした。「設置後の電気代」が請求なのか差し引きなのかは、まず確かめたい点ですね。

売電単価にもズレがありました。提案書は14.58円/kWhで「10年間固定買取」と書いていますが、2026年度のFITは1〜4年目24円・5〜10年目8.3円の二段階です。14.58円で入金される年は1年もありません。(出典:資源エネルギー庁『買取価格・期間等(2026年度以降)』)

請求側だけで比べると想定に近い水準だった

提案書の内訳から、請求(買電)を減らす6項目だけを足すと7,436円です。設置前の15,000円からこれと省エネ意識効果1,500円を引くと、提案書どおりなら請求は約6,064円/月になります。

つまり提案書も、請求書が0円になるとは想定していなかったわけです。

実際の9月分の請求は5,181円でした。国の支援657円を除いても約5,838円で、請求側だけで比べると、想定に近い水準に収まっています。

比べる指標提案書実際(2026年9月)
請求(買電)の水準約6,064円/月(内訳からの逆算)5,181円(支援なしなら約5,838円)
設備由来の効果15,717円/月(省エネ意識効果を除く)15,483円(モニター換算のめやす)
発電量709.03kWh(9月の推定)623.8kWh(実測)

効果額で見ても、日照の少ない9月で想定に近い水準でした。ただ、前提がそろった比較ではない点は正直に書いておきます。

  • 提案書の金額側は自家発電を月720kWhで計算していて、年間8,645kWhの単純12等分のため季節の変動がない
  • 「夜間充電の時間帯差益1,882円」は夜に系統から充電する運転が前提だが、わが家は夜間充電なしのモードで使っている
  • 提案書の単価や国の支援の有無が、実際の9月分と同じではない
  • 9月は奈良の日射量が平年の約76%の寡照月で、平年並みの月の比較ではない

発電量は、9月の推定709.03kWhに対して実測623.8kWh(約0.88倍)でした。日射量の少なさで割り戻すと、8月とあわせて推定を1割ほど上回る水準です。

実は、提案書の設置方位欄は「西」と記入されていて、実際の真南の屋根と食い違っていました。推定を上回る向きとは整合しますが、契約時には気づいていなかった点です。とはいえ実測は1軒・2か月分なので、冬も同じとは言えません。

自宅の電気代がいくら下がるか見積もる方法

自宅でいくら下がりそうかは、まず自分の明細から数字を取り、提案書の前提と突き合わせるのが確実です。元が取れるかどうかは、冬を含む12か月の請求で判断するのがおすすめです。

明細から取る数字と提案書で確かめる点

見積もりの前に、自分の明細から次の3つを取っておくと、判断がぶれにくくなります。

  • 直近12か月の請求額と使用量(冬と夏の山をつかむ)
  • 時間帯別の使用量(昼と夜の比率。電力会社のマイページで最大24〜25か月さかのぼれることが多い)
  • 基本料金(太陽光や蓄電池を入れても下がらない部分)

下がるのは、主に「昼の買電」と「蓄電池で賄える夕方〜夜の一部」です。わが家の9月分では、デイタイムがほぼ0、リビングタイムが約8分の1、ナイトタイムは約6割が残りました。

昼の在宅が多く、日中の消費が大きい家ほど請求は下がりやすい傾向です。逆に夜の消費が中心の家は、蓄電池の容量と運転モードで差が出ます。夜にエコキュートを沸かすオール電化の家は、夜の買電が残りやすいと考えておくと安心です。

公表されている削減例も参考になります。ただ、どれも同じ家の請求明細を前後で比べたものではないので、構成や条件の違いに注意して見てください。

出典構成内容
シャープの試算5.52kW+9.5kWh・月400kWh12,129円 → 買電1,962円(売電と差し引き182円)
多摩市の広報5.85kW+10.9kWh・夏1か月未設置家庭13,410円(353kWh)と設置家庭5,129円(185kWh)の別世帯比較
宇都宮市の導入者の声非オール電化・容量の記載なし導入前は月平均1.5万円の家で「1万円ほど節約」(売電込みの概数)
わが家(実明細)7.92kW+7.7kWh・オール電化7月分17,442円(549kWh)→ 9月分5,181円(146kWh)

提案書を受け取ったら、次の点を確かめてみてください。どれも、わが家の提案書で実際に引っかかった点です。

  • 「設置後の電気代」が請求(買電)か、売電込みの実質か
  • 売電単価が二段階買取(24円/8.3円)で計算されているか
  • 月の発電量が季節で変わる計算か、前提欄(方位・角度)が実物と合っているか
  • 省エネ意識効果のような設備以外の項目が入っていないか
  • 蓄電池の運転モード(夜間充電の有無)が自分の使い方と合っているか
  • 維持費・パワコン交換費・ローン利息が差し引かれているか

反省点も書いておきます。私は相見積もりを取らずに、1社で即決しました。契約後に、同じ容量の太陽光と12kWhの蓄電池を約220万円で入れた知人の話を聞き、「やっぱりしっかりと相見積もりが必要だった」と感じています。

知人の契約は2年以上前なので、価格の前提が違う可能性はあります。それでも、複数社の見積もりを並べて比べたほうが納得しやすいのは確かかなと思います。

費用の目安として、見積もりネットワークの2025年の成約実績では、5kW+約10kWhで247.4万円でした(税込・工事費込み・補助金前)。わが家は7.92kW+7.7kWhで総額265万円、補助金は0円です。自治体の補助で負担が大きく変わる例もあるので、お住まいの自治体の制度も確認してみてください。

元が取れるかは冬を含む12か月の請求で判断

わが家の場合、元が取れるかの答えはまだ出せません。判断できるのは、冬を含む12か月の請求と売電の確定額がそろってからだと考えています。

項目わが家の値
ローン返済月14,963円(20年240回・変動金利3.2%)
9月の導入効果(モニター換算・めやす)15,483円
9月分の請求5,181円(7月分は17,442円)
提案書どおりの20年効果とローン総返済の差+200,520円
維持費を約5,740円/kW/年で置いた場合7.92kWで年約45,000円・20年で約91万円

9月の導入効果は、ローン返済をわずかに上回りました。ただし売電の多くは、FITの1〜4年目に適用される24円/kWhによるものです。売電単価が高い時期だからこそ出ている数字、とも言えます。

5年目以降は、売電単価が8.3円/kWhに下がります。提案書の余剰568kWh/月で計算すると、売電収入は月13,632円から4,714円まで減る計算です。最初の数年の実績が、そのまま続くわけではありません。(出典:経済産業省『2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価』)

提案書どおりに効果が出ても、変動金利3.2%と月14,963円の返済が20年間変わらない前提で、ローン総返済を上回るのは約20万円です。そこに維持費を置くと、この差額を大きく超えてしまいます。提案書の効果額には、点検やパワコン交換を含む維持費と、ローン利息が入っていないためです。

9月は日照が少なかった月で、冬はさらに発電が減ります。1か月の実績を12倍しても、年間の効果にはなりません。だからこそ、冬を越えるまで待ってから判断したいんですよね。

買わない選択肢も、並べて比べておくと安心です。料金プランの見直し、エコキュートの昼の沸き上げ設定、蓄電池なしの太陽光単体、初期費用ゼロ型(リース・PPA)なども候補になります。

数字は条件つきの目安

ここで紹介した数字は、関西・南向き片流れ・オール電化のわが家の、2026年7〜9月分の実測による目安です。料金や制度の最新の条件は、電力会社・自治体の公式サイトでご確認ください。最終的な判断は、複数の業者や専門家に相談したうえで行うのがおすすめです。

太陽光・蓄電池の導入後の電気代についてよくある質問

太陽光と蓄電池を入れたら、電気代の請求はいつから下がりますか?

連系日を含む検針期間の請求は、連系前と後が混ざった「部分月」になります。わが家は8月18日の連系で、8月分(7/27〜8/26)の使用はほとんどが連系前でした。導入後の請求として見られるのは、その次の検針分からです。わが家では9月分(8/27〜9/28)が初めての丸1か月でした。

売電収入は電気代の請求から差し引かれますか?

いいえ、差し引かれません。電力会社の請求は買った電気の分だけで、売電の代金は送配電会社の買取明細で確認し、別に口座へ振り込まれます。受給を始めた月は、受給開始日から直後の検針日の前日までが算定期間です。そのため、最初の売電額は対象日数が短くなることがあります。

太陽光を入れた後も、国の電気代支援は受けられますか?

受けられます。申請は不要で、値引き額は「使用量×国が決めた単価」で計算されます。わが家の9月分は8月使用分として4.5円/kWhが適用され、146kWh分で657円の値引きでした。買電が減ったぶん値引き額も小さくなる点は、知っておくといいかなと思います。

再エネ賦課金は太陽光を入れると安くなりますか?

買電が減れば、そのぶん安くなります。再エネ賦課金は電力会社から買った電気にかかる費用で、自家消費した電気にはかかりません。わが家の9月分では、4.18円/kWh×146kWhで約610円でした。この単価は2026年5月分〜2027年4月分の値なので、最新の単価は電力会社の案内でご確認ください。

太陽光+蓄電池導入後の電気代は請求明細で判断

エネすけ
エネすけ

5,181円まで下がったけど、0円にならない理由もちゃんとあったんだね。

そうなんです。冬の請求が出たら、また一緒に確かめましょう。

りょう
りょう

わが家の明細3か月から分かったことを振り返ります。

7月分17,442円から9月分5,181円へ下がった結果と、0円にならない理由、冬の請求は未実測であることをまとめた要点
  • 連系前の7月分17,442円(549kWh)から、初の丸1か月の9月分は5,181円(146kWh)まで下がった
  • 季節と国の支援が違うため、差額12,261円はそのまま導入効果と呼ばない(効果はモニター換算で月15,483円のめやす)
  • 0円にならないのは、基本料金(9月分の約46%)と、夜・雨の日に残る買電のため
  • 請求(検針期間・確定値)、モニター(暦月・めやす)、売電(別の明細)は混ぜずに読む
  • 提案書の「設置後の電気代」は売電込みの実質で、請求側だけなら想定に近い水準だった
  • 元が取れるかは、冬を含む12か月の請求と売電の確定額で判断する

冬の請求はまだ実測していないので、出たらこの記事に追記します。紹介した数字は、あくまでわが家の条件での目安です。

料金や制度の最新情報は公式サイトで確認し、最終的な判断は専門家や複数の業者に相談してから決めてくださいね。

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りょう / エネすけ運営者

関西の新築一軒家(オール電化)で、妻と子ども2人と暮らす一般の施主です。2026年8月に太陽光7.92kW+蓄電池7.7kWhを設置しました。導入前24ヶ月分の電気代実測をもとに、「太陽光は本当に元が取れるのか」を導入前後の比較で検証していきます。

-実測レポート
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