こんにちは。エネすけ運営者の「りょう」です。
売電の振込があるはずなのに、通帳を見ても入っていない。そんなとき「何か手続きを間違えたかな」と不安になりますよね。
わが家も2026年8月に太陽光を連系し、初回の売電代金を待っているところです。10月4日時点では、まだ入金されていません。それでも慌てていないのは、振込までの流れを順番に数えてみたからです。
この記事では、売電が入金されない原因を確認する順番に並べ、どこに問い合わせればいいかまで整理しました。関西電力送配電と受給契約を結んだわが家の実際の日付も、そのままお見せします。
- 売電が入金されない原因を確認する順番
- 初回の振込が連系から2か月以上かかる仕組み
- 急に止まった時・金額が少ない時の見分け方
- 送配電・小売・施工店のどこに何を聞くか
売電が入金されない原因は確認の順番で絞り込める
売電が入金されない原因は、振込の期限→初回の手続き→口座・名義→買取期間→明細の金額の順に確かめると、ほぼ絞り込めます。最初に疑うべきは、そもそも振込の期限がまだ来ていないケースです。

入金が無いと、つい故障や手続きミスを疑いたくなりますよね。ただ、売電の入金は電気料金の引き落としとは別の会社・別の仕組みで動いています。
原因は大きく4つの層に分かれます。期限前でそもそも異常ではないもの、初回だけの手続き待ち、口座や名義の不一致、そして買取期間の満了やまれな算定誤りです。
| 順番 | 確かめること | 手元で見る場所 | 当てはまったら |
|---|---|---|---|
| 1 | 売電の買い手は誰か | 受給契約の通知書・契約した時期 | 問い合わせ先が決まる |
| 2 | 検針日はいつか | 電気料金の明細の検針日 | 検針前なら待つ |
| 3 | 振込の期限はいつか | 要綱の支払期日・振込予定日の案内 | 期限前なら異常ではない |
| 4 | 初回か2回目以降か | 通知書の受給開始日 | 初回なら手続きの進み具合を確認 |
| 5 | 口座・名義に変化はないか | 通帳・相続や売買の有無 | 送配電会社へ変更の書類を出す |
| 6 | 買取期間は終わっていないか | 満了通知・受給開始からの年数 | 卒FIT後の売電先を決める |
| 7 | 金額は明細どおりか | 明細の受給電力量・単価 | 期間内に送配電会社へ連絡 |
上から順に、手元の書類だけで確かめられるものが並んでいます。下に行くほど問い合わせが必要になるので、上から一つずつ潰していくのが近道です。
まず振込予定日が本当に過ぎているか数える
最初に確かめたいのは、振込の期限がもう過ぎているかどうかです。売電代金の支払期日は、各送配電会社の電力受給契約要綱で決まっています。起点は月末でも連系日でもなく、検針日です。
検針日は、電気料金の明細を見れば分かります。電気を買う場所と売る場所が同じなら、両方の検針日は原則として同じ日だからです。小売のマイページや検針票で、直近の検針日を探してみてください。
支払期日の数え方は、筆者が要綱を確かめた9社(沖縄電力を除く大手)で4パターンあります。9社の要綱(2026年8〜10月に確認した版)の定めは次のとおりです。沖縄電力のエリアの方は、同社の最新の約款で支払期日を確かめてください。
| 送配電会社 | 要綱が定める支払期日 |
|---|---|
| 北海道電力ネットワーク | 検針日の属する月の翌月15日 |
| 東北電力ネットワーク | 検針日の属する月の翌月末日 |
| 東京電力パワーグリッド・中部電力パワーグリッド | 検針日(支払義務発生日)の翌日から起算して30日目 |
| 関西電力送配電 | 検針日の翌日から起算して30日目 |
| 中国電力ネットワーク | 検針日の属する月の翌月15日 |
| 四国電力送配電・北陸電力送配電 | 検針日(支払義務発生日)の翌日から起算して20日目 |
| 九州電力送配電 | 検針日の属する月の翌月末日 |
どの会社も、期日が金融機関の休業日なら翌営業日になります。連休や年末年始をまたぐと、そのぶん後ろにずれる仕組みです。
支払期日は「この日までに払う」という期限です。期日より早く入ることはあっても、期日前に入っていないのは遅れではありません。
答え合わせには、各社の明細サービスが便利です。関西電力送配電なら初回のハガキや「うちの発電量(うち電)」に振込予定日が載ります。中部電力パワーグリッドは「再エネ実績お知らせサービス」、東京電力パワーグリッドは「購入実績お知らせサービス」で確認できます。
その日を過ぎても入っていなければ、そこで初めて問い合わせる段階です。ちなみに関西電力送配電の要綱では、期日までに払わなかった場合に年10パーセントの遅延損害金を発電者へ払うと定めています。期日を過ぎた未入金は、送配電会社の側が対応すべき問題として扱われているわけです。(出典:関西電力送配電『再生可能エネルギー発電設備からの電力受給契約要綱』)
初回の売電が振り込まれないのは手続き待ちが多い
初めての売電が振り込まれないときは、受給契約や初回の検針がまだ揃っていないだけというケースが多いです。初回の入金は、連系してから2か月以上あとになることも珍しくありません。

えっ、パネルは発電してるのに、そんなにお金が来ないことがあるの?
うちもまだ入っていないんですよ。でも順番に数えてみたら、期限はまだ先みたいでした。
そうなんだ!じゃあ、その順番を一緒に確かめてみよう。
はい。わが家の書類の日付も使いながら、詳しく見ていきましょう。
初回が遅れるのは、手続きが一本道で順番に進むからです。関西電力送配電の低圧の案内では、申込み、国の認定、受給契約の通知、毎月の検針と支払いへと段階を踏みます。
設備の変更が要らない場合でも、申込みから受給契約の通知までは約1〜2か月と案内されています。そこに国の事業計画認定の審査も重なり、資源エネルギー庁のFAQでは10kW未満の太陽光で標準処理期間2〜3か月です。認定が下りるまで、買取の契約は成立しません。
振込口座が未登録だったり、記入に不備があったりしても支払いは止まります。中国電力ネットワークは、口座の書類を出すまで支払いを保留する場合があると明記しています。
買取の起点は連系日ではなく受給開始日
まず押さえたいのは、買取料金の計算が始まるのは受給開始日からという点です。連系して電気が系統へ流れ始めた日とは、別の日になることがあります。
受給開始日は、受給契約が成立した日以降で、発電者と送配電会社が協議して決める日です。受給を始めた月の算定期間は「受給開始日から直後の検針日の前日まで」。受給開始日より前の期間は、買取料金の計算に入りません。
わが家でも、この差がはっきり出ました。モニタは9月の売電を324.4kWhと表示しましたが、うち9月1日〜8日の77.9kWhは受給開始日より前の分です。8月18日の連系から月末までの売電表示も、同じく受給開始日より前でした。
モニタの売電は取引の値ではない
モニタの「売電」はパワコンや計測ユニット側のめやす値です。取引に使われるのは送配電会社の電力量計(スマートメーター)の値なので、明細の数字とは一致しない前提で見てください。
受給開始日より前に流れた電気をあとで精算するのか、無償扱いなのか。私が調べた範囲では、はっきり定めた公式の文書は見つかりませんでした。気になる方は、送配電会社に直接確かめるのが確実かなと思います。
関連記事:連系から受給開始日まで3週間かかった実例と遅れの切り分け方
わが家は連系から初回入金まで約2か月半の見込み
わが家(関西・奈良)の実際の日付を並べると、初回入金までの流れがよく分かります。受給契約の通知書と、電気料金の明細から拾った日付です。
| 日付(2026年) | 出来事 |
|---|---|
| 7月21日 | 接続契約日 |
| 8月18日 | 系統連系(15時ごろから発電) |
| 8月25日 | 国の事業計画認定日 |
| 8月26日 | 特定契約日(受給契約日) |
| 9月9日 | 受給開始日(買取の計算が始まる日) |
| 9月15日 | 「電力受給契約内容のお知らせ」の日付 |
| 9月25日 | 施工業者経由で通知書が手元に届く |
| 9月29日 | 電気料金(小売)の検針日 |
| 10月4日 | 初回の売電代金はまだ未入金 |
連系から受給開始日まで、22日空いていました。通知書が届いたのは、受給開始から16日後です。書類を手にした時点で、もう買取は始まっていたことになります。
ここから初回の期限を逆算してみます。売電側の検針日は、電気料金と同じ9月29日と推定しています(売電側の明細が届くまでは推定です)。すると初回の算定期間は、9月9日〜28日の20日分になる見込みです。初回は丸1か月ではなく、受給開始から検針までの短い期間の分だけということですね。
関西電力送配電の支払期日は、検針日の翌日から起算して30日目。9月29日の検針なら、期限は10月29日です(休業日なら翌営業日)。数えてみると、思っていたよりずっと先の日付でした。連系の日から数えると、約2か月半の計算になります。
つまり10月上旬に入金が無くても、わが家の場合は異常ではありません。日付を並べてみると、焦る必要がないとよく分かりますよね。
初回が翌月に回る場合も
関西電力送配電の要綱には、受給開始から直後の検針日までが短く検針しなかった場合、その月の受給電力量をゼロとして翌月にまとめる規定があります。そうなると初回の期限はさらに1か月ずれます。この規定は全社共通ではなく、四国電力送配電や九州電力送配電の要綱には同じ定めがありません。どちらになったかは、初回の「受給電力量のお知らせ」ハガキの振込予定日で確定します。
受給契約の通知や購入電力量のお知らせが届かない時
通知や明細が届かないときは、まず申込みをした施工店に書類が届いていないかを聞いてみてください。関西電力送配電の案内では、受給契約の通知の送付先は「申込者」です。施工店が申込みを代行していれば、施主の手元へ直接届くとは限りません。
わが家がまさにそうでした。売電の申込みは施工業者が代行していて、通知書は業者から郵送で届きました。添え状は「書類が届いた」旨の簡単なものだけで、最初は何の書類か分からなかったんです。
契約時には「スマートメーターの交換があり、そのあと売電開始。早いと数週間、遅いと数か月」と聞いていました。そのため、書類が来なくても気にしていませんでした。
実際には交換は不要で、業者いわく最近のメーターはリモートで設定できるとのこと。契約時から使っていたLINEで、契約の完了まで確かめられました。すでに売電が始まっていたと知ったときは、正直驚きました。
明細が届かない理由は、会社ごとの発行方法の違いにあることも多いです。主な送配電会社の明細の受け取り方をまとめます。
| 送配電会社 | 明細の受け取り方 |
|---|---|
| 関西電力送配電 | 初回はハガキ。「うち電」に登録すると以降のハガキは届かない |
| 東京電力パワーグリッド | 紙の発行なし。Webの「購入実績お知らせサービス」で確認(事前登録が必要) |
| 中部電力パワーグリッド | Webの「再エネ実績お知らせサービス」。紙の検針票は2021年6月分で廃止 |
| 東北電力ネットワーク | 紙で送付。発送は検針日の6営業日以降 |
| 九州電力送配電 | 紙の「購入電力量確認票」。Webの照会サービスもある |
東京電力パワーグリッドのように、そもそも紙を出していない会社もあります。紙が届かないのは異常ではなく、Webへの登録待ちという場合もあるわけです。
登録したのに見られないときは、データが出る時期を確認しましょう。東京電力パワーグリッドのサービスは、手続き完了後の最初の検針日以降に確認できるようになります。
毎月入っていた売電が急に止まった時の原因
毎月入っていた売電が急に止まったら、口座・名義の変化か、買取期間の満了をまず疑ってください。初回の遅れと違い、待っていれば入るものではないので、早めの手続きが必要です。

見落としやすいのは、売電と関係ないと思っていた出来事がきっかけになるパターンです。銀行口座の解約、家族の相続、家の売買などですね。思い当たる出来事がないか、ここ数か月を振り返ってみてください。
振込口座の解約や名義変更・相続の手続き漏れ
振込口座を解約したり、銀行の統合で口座情報が変わったりすると、振込先が無くなります。口座だけの変更なら、送配電会社に変更の申込書を出せば手続きできます。国の認定側の書類は要りません。
注意したいのは、変更がいつの支払分から反映されるかです。私が調べた範囲では、ここは公式に確認できませんでした。旧口座の解約は、変更の反映を明細で確かめてからにするのが安全です。
記入の不備にも気をつけたいところです。関西電力送配電の申込書では、ゆうちょ銀行は通帳2ページ目下部の「他金融機関からの振込の受取口座」を書くよう注記しています。口座名義のフリガナも、通帳の印字どおりに書きます。
名義人が亡くなった場合は、手続きが2段階になります。まず相続人が国の認定側(JPEA代行申請センター)へ事後変更届出を出します。その受理を示す書類を添えて、送配電会社で名義変更をする流れです。
| 場面 | 国の認定側の手続き | 入金への影響 |
|---|---|---|
| 口座だけ変える | 不要 | 送配電会社へ口座変更の申込書を出す |
| 名義人の相続 | 事後変更届出 | 送配電会社の名義変更は届出の受理後 |
| 家の売買・生前贈与 | 変更認定申請 | 名義が変わるまで新しい持ち主には入らない |
| 離婚による分与 | 事後変更届出 | 名義が変わるまで新しい持ち主には入らない |
相続の届出には、戸籍謄本や遺産分割協議書などが必要です。太陽光パネルは建物附属設備として認められていないため、協議書で発電設備も相続の対象だと分かる書き方にしておく必要があります。
さらに、名義変更は遡って適用されません。関西電力送配電の名義変更は、申込書の記載日と受領日の遅いほうが基準で、しかも変更認定の通知が同社に届いてから最初の検針等の日以降に切り替わる決まりです。書類を出すまでの間は、ブレーカーを切るなどして逆潮流させないよう求めているほどです。
つまり手続きを後回しにした分だけ、新しい名義人への入金も遅れます。相続の書類集めは大変なので、迷ったら司法書士などの専門家に相談するのも一つの手です。
資源エネルギー庁は、変更届出などを怠ると再エネ特措法違反として行政処分の対象となることがあると注意を呼びかけています。
買取期間満了後は売電先を決めないと入金が止まる
住宅用太陽光(10kW未満)の固定価格での買取は10年間です。満了後に売電先が決まっていないと、余った電気は無償で引き取られ、入金が止まります。
ここで分かれ道になるのが、いまの買い手が誰かです。2017年4月1日以降に契約した設備は送配電会社が買い手で、満了後の自動継続はありません。東京電力パワーグリッドも、満了後は同社での買取は無いと明記しています。
一方、2017年3月以前に小売の大手電力と契約した設備は、多くが満了後も自動で買取メニューへ移ります。ただ東北電力のように、継続にも申込みが必要な会社もあります。「大手なら放っておいて大丈夫」とは言い切れません。
満了の通知は、満了の6〜4か月前(会社によっては3か月前)を目途に、いまの買い手から届きます。東京電力パワーグリッドの本土分はメールだけなので、Webサービスに登録していないと気づきにくい点に注意です。
買取期間の起算日は、その設備が売電を始めた日です。中古住宅を買って売電を引き継いだ場合、自分が売電を始めてから10年未満でも満了が来ることがあります。
なお資源エネルギー庁は、満了後が「必ず無償引き取りになるわけではない」と説明しています。無償引取りは、売電先が決まっていない間の一時的な受け皿です。売電先の候補は、同庁の「どうする?ソーラー」の事業者一覧で探せます(事業者の登録制なので、全社を網羅しているとは限りません)。
売電の金額が少ないのは異常か季節変動か
入金はあったのに金額が少ない場合、まず疑いたいのは季節や天候、検針期間の日数による変動です。異常かどうかは、金額ではなく受給電力量(kWh)を前年同月と比べると見分けられます。
先月より売電が減ってたら、どこか壊れたのかなって心配になっちゃうね。
分かります。うちも天気の悪い月は、思っていたより発電しなかったなと感じました。
まずは天気のせいかどうかを確かめたいね。
そうですね。正常な理由と異常のサインを分けて、一緒に見ていきましょう。
日射量は、本州・九州の多くの地点で5月がいちばん多く、12月がいちばん少なくなります。気象庁の平年値では、大阪の最大月と最小月の差は約2.4倍です。売電の入金額はほかの条件でも変わるので倍率どおりにはなりませんが、季節で大きく動くのは自然なことだと考えておくと安心かなと思います。(出典:気象庁『平年値(大阪)』)
天候の差も大きいです。わが家の2026年8月の実測では、晴天日の発電が1日44.7〜46.2kWh、曇雨天日は23.8〜24.1kWhでした。同じ月の中でも、天気だけで約2倍の差が出ています。
雨の多かった2026年9月は、まさにこれを実感した月でした。1日あたりの発電は約20.8kWhで、8月後半の約38.5kWhの半分ほど。奈良の9月の日照時間も、平年の約半分という寡照ぶりでした(10月1日時点の速報値)。
金額が減っても、天気で説明がつくなら設備の故障とは限りません。ほかにも、異常ではないのに売電が少なくなる理由はいくつかあります。
| 要因 | 中身 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 季節 | 冬は日射量が少なく、売電も落ちる | 前年同月と比べる |
| 天候 | 曇りや雨が続くと発電が落ちる | 気象庁の日照時間と照らす |
| 検針期間の日数 | 算定期間は検針日から次の検針日の前日まで。月で日数が違う | 明細の算定期間の日数を見る |
| 受給開始月 | 初回は受給開始日から直後の検針日の前日までの分だけ | 初回明細の算定期間を見る |
| 自家消費の増加 | 在宅やエアコン、蓄電池の充電で余りが減る | 発電量が平年並みか見る |
| 単価の段差 | 2026年度認定は5年目から単価が下がる | 明細の単価・認定年度を見る |
単価の段差は見落としがちです。2026年度認定の住宅用は、1〜4年目が24円、5〜10年目が8.3円の二段階。5年目に入ると同じ量を売っても入金額は大きく落ちますが、故障ではなく制度どおりの変化です。
蓄電池を併用していて、余った電気を先に充電へ回すモードで運用している家は、売電が減りがちです。わが家も夜間に充電しないモードで運用しているため、晴れた日の余剰は先に蓄電池へ入ります。
前年同月の受給電力量で比べる・初年度は試算と比較
比べるときのコツは、前月ではなく前年同月、金額ではなく受給電力量で見ることです。単価の段差や季節で金額は変わっても、kWhが平年並みなら発電や設備はおおむね正常と見てよさそうです。
もう一つの落とし穴が、集計期間のずれです。モニタは暦月で集計しますが、明細は検針日から次の検針日の前日までで区切られます。わが家でも、電気料金の明細(8月27日〜9月28日)とモニタ(9月1日〜30日)は期間が違いました。
1年目は前年のデータがありません。その場合は、販売時にもらった発電シミュレーションの月別値と比べるのが現実的です。近くで同じくらいの容量の公表実績があれば、それも目安になります。
ただ、シミュレーションの前提そのものも確かめておくと安心です。わが家の提案書は、月別の推定発電量シートの設置方位欄が「西」になっていました。実際の屋根はほぼ真南向きで、契約時には気づかなかった食い違いです。
比べる相手の数字がどんな条件で作られたかで、「少ない」の判断は変わります。手元の試算の方位・容量・地域が実物と合っているかも、一度見直してみてください。
発電停止・電圧抑制・算定誤りを疑う時の相談先
天候や季節で説明できない落ち込みは、設備側か計量側の異常を疑います。主なサインと相談先は次のとおりです。
| サイン | 疑う原因 | 相談先 |
|---|---|---|
| 晴れた日なのに発電がゼロに近い | パワコン停止・エラー、ブレーカー断 | 施工店・メーカー |
| 晴天の昼に電圧抑制の表示が頻発 | 系統電圧の上昇抑制 | 施工店・メーカーの修理相談窓口 |
| 前年同月より大きく落ちた | 影、パネルの汚れや故障 | 施工店(点検) |
| モニタと明細の電力量が大きく違う | 計測方式の差、まれに計量器故障・算定誤り | 送配電会社 |
| 明細の単価がおかしい | 認定年度・単価区分の誤り | 送配電会社(通知書と照合) |
パワコンが止まっていると、売電量はそのままゼロになります。モニタにエラー表示が出ていないか、ときどき目を向ける習慣をつけておくと安心です。点検や修理は電気工事の領域なので、必ず施工店や有資格の業者に任せてください。
電圧抑制は、電線の電圧が上がりすぎないよう、パワコン自身が出力を絞る仕組みです。電力会社が指示する出力制御とは別物で、住宅用10kW未満は当面の間、出力制御の対象外です。
わが家と同じシャープのモニタ(JH-RWL8)の説明書では、抑制中は画面に電圧アイコンが出ます。ただ履歴は最新の1件しか残らないので、気になる日は画面を見ておくのが確実です。頻繁に出るときは、販売店か修理相談窓口に相談するよう案内されています。
まれですが、算定の誤りもあります。九州電力送配電は2022年、九州電力に売電中の低圧6,327件で発電電力量の算定を誤り、代金が過少になっていたと公表しました。2017年3月以前からの小売買取の仕組みで起きた例ですが、明細の数字を一度は確かめる意味がよく分かります。(出典:九州電力送配電『一部お客さまの発電電力量の算定誤りが発生しました』(2022年10月11日))
明細は、定められた期間内に誤りを連絡しないと記載どおり確認したものとみなされます(関西電力送配電の要綱)。おかしいと感じたら放置せず、早めに送配電会社へ連絡してください。
関連記事:売電の振込が少ない理由|故障か正常かを5分で切り分ける
問い合わせ先は電気の小売ではなく送配電会社
2017年4月以降に契約した住宅用の売電なら、問い合わせ先は電気を買っている小売ではなく、エリアの送配電会社です。電気代の請求と売電の入金は、別の会社・別の口座で動いています。

電気を買ってる会社に聞けばいいと思ってた!違うんだね。
名前が似ていて、ややこしいんですよね。
どこに何を聞けばいいか、一緒に整理してみよう!
はい。用件ごとに分けると迷わないと思います。
わが家の場合、電気は小売の関西電力から買い、売電の相手は関西電力送配電です。名前は似ていますが別の会社で、売電の明細も入金も送配電側から届きます。
例外は、2017年3月以前に小売の電力会社と買取の契約を結んだ人です。この場合は満了まで小売が買い手のままなので、問い合わせ先も小売になります。卒FIT後は、自分で選んだ新しい買取事業者が窓口です。
送配電・小売・施工店のどこに何を聞くか
用件ごとに窓口を分けると、たらい回しを避けやすくなります。電話番号は、調べた時点で各社の公式ページに載っていたものです。
| 用件 | 問い合わせ先 |
|---|---|
| 振込予定日・入金の有無・明細の金額・口座や名義の変更 | エリアの送配電会社(例: 関西電力送配電の送配電ダイヤル 0800-777-3081、東京電力パワーグリッドのコンタクトセンター 03-6375-9070・平日9〜17時) |
| 同上(2017年3月以前からの小売買取) | 契約している小売電気事業者 |
| 受給契約の書類が手元に無い・申込みの内容 | 申込みをした施工店(電気工事店) |
| 国の認定(認定ID・名義変更の届出) | JPEA代行申請センター 0570-03-8210(電話のみ) |
| 発電しているか・モニタのエラー・パワコン停止 | 施工店・メーカー |
関西電力送配電の送配電ダイヤルは、「うち電」の入会コードの再発行にも対応しています。制度そのものの質問なら、資源エネルギー庁の窓口(0570-057-333)でも受け付けています。
番号や受付時間は変わることがあるので、正確な情報は各社の公式サイトでご確認ください。
電話の前に受電地点特定番号を手元に用意する
問い合わせの前には、受電地点特定番号を手元に用意しておきましょう。売電する地点を表す22桁の番号で、東京電力パワーグリッドも問い合わせ時に聞かれる場合があると案内しています。
ややこしいのは、電気を買う側の「供給地点特定番号」とは別の番号である点です。同じ家でも、番号が2つあることになります。売電の問い合わせでは、受電地点特定番号を伝えます。
受電地点特定番号は、関西電力送配電なら「電力受給契約内容のお知らせ」や「うち電」、受給電力量のお知らせに載っています。東京電力パワーグリッドは、返送される申込書の控えや登録案内のメールに記載されます。
電話の前に用意するもの
受電地点特定番号(22桁)/認定ID・契約名義・発電場所の住所/直近の明細(受給電力量・振込予定日)と通帳の入金履歴
わが家の通知書にも、受電地点特定番号と認定IDがそのまま印字されていました。契約の手続きに使われる番号なので、問い合わせ先以外には安易に教えないよう気をつけたいですね。
売電が入金されない時のよくある質問
売電の金額が少ないと、翌月以降に繰り越されることはありますか?
送配電会社が買い取るFITの要綱では、振込の下限額や繰越の定めは見当たりません(北海道・東北・東京・中部・関西・中国の各社で確認)。料金が0円を上回れば期日までに支払う決まりです。ネットで見かける「一定額まで払われない」という説明は、卒FIT後の買取メニューなど別の話と考えるのが安全です。
売電の振込口座を変えたい時は、どこに連絡すればいいですか?
送配電会社が買い手なら、エリアの送配電会社へ口座変更の申込書を出します。関西電力送配電は「うち電」からは変更できず、公式サイトの申込書類で手続きします。口座だけの変更なら国の認定側の書類は要りません。旧口座の解約は、変更の反映を確かめてからにすると安心です。
受給契約の通知書をなくしてしまいました。内容を確認する方法はありますか?
関西電力送配電の場合、「うち電」の会員ならログイン後のホーム画面から「電力受給契約内容のお知らせ」を確認し、PDFで印刷できます。入会コードの再発行は送配電ダイヤルで受け付けています。国の認定通知書は、電子申請のマイページから施主本人が何度でも印刷できます。
家族名義の口座に売電代金を振り込んでもらえますか?
会社によって扱いが違います。関西電力送配電は、契約名義と口座名義が異なっていても受け付けており、申込書に理由を書く欄があります。一方、四国電力送配電は原則として同じ名義とする運用です。自分のエリアの扱いは、送配電会社に確認してください。
売電の収入に税金はかかりますか?
会社員が自宅の太陽光で余った電気を売った収入は、事業として行う場合を除き雑所得とされています(国税庁)。給与年収2,000万円以下で、1か所からの給与の源泉徴収と年末調整が済んでいる人なら、給与以外の所得が20万円以下のとき確定申告は不要です。ただし住民税の申告は別に必要とする自治体もあるので、迷ったら税務署や税理士にご相談ください。
売電が入金されない時は期限から順に確認しよう
まずは振込の期限を数えて、それから書類や口座を見ればいいんだね!
はい。わが家も期限の10月29日までは、落ち着いて待ってみます。
売電が入金されないときは、慌てて問い合わせる前に、期限・初回の手続き・口座・満了・金額の順で確かめるのが近道です。要点を振り返ります。

- 支払期日は送配電会社の要綱で決まり、起点は検針日。期日前の未入金は異常ではない
- 初回は受給開始日から計算され、連系から入金まで2か月以上かかることもある(わが家は約2か月半の見込み)
- 通知や明細が届かないときは、申込みをした施工店と各社のWebサービスを確認
- 急に止まったら、口座の解約・名義変更・相続・買取期間の満了を疑う
- 金額が少ないときは、前年同月の受給電力量(kWh)で比べる
- 問い合わせ先は小売ではなくエリアの送配電会社。受電地点特定番号を手元に用意
制度や窓口の情報は、2026年に各社の公式資料で確認したものです。要綱や手続きは改定されることがあるので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。相続や税金など判断が難しい場面では、最終的な判断は専門家にご相談ください。
わが家の初回の入金が確認できたら、実際の明細の数字もこの記事に追記していく予定です。
