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太陽光があってもオール電化の冬の電気代は高い?実測から試算

2026年10月20日

太陽光があっても冬のオール電化は夜の買電が残ることを示す、電気代の試算

こんにちは。エネすけ運営者の「りょう」です。わが家は奈良の新築オール電化の一軒家で、2026年8月に7.92kWの太陽光と7.7kWhの蓄電池を載せました。

「太陽光があれば、冬の電気代もかなり下がるはず」。そう期待して導入を考えている人も、載せたのに冬の請求を見て首をかしげている人もいるかなと思います。オール電化の冬は、給湯と暖房で電気を一番使う季節ですよね。

この記事では、わが家の9月の実測と請求明細、旧居の冬の実測、提案書の月別推定を突き合わせて、冬の電気代を条件付きで試算します。冬に買電が増える理由と、売電・自家消費・蓄電池の設定で打てる手もまとめました。

なお、新居で冬を迎えるのはこれからです。以下の冬の数字はすべて試算で、2026年10月時点の単価・制度にもとづく目安。冬の実測が取れたら、この記事の数字を置き換えていきます。

  • 太陽光があっても冬のオール電化で買電がゼロにならない理由
  • わが家の実測から組み立てた冬の請求額の目安(買電150〜450kWh)
  • 冬の請求が高いとき異常かどうかを切り分ける順番
  • 冬の売電・自家消費・蓄電池の充電設定とプラン選びの考え方

結論:太陽光があっても冬は夜の買電が残る

結論から言うと、太陽光があっても、冬のオール電化の買電はゼロにはなりにくい。電気代が下がる幅も、春や夏より小さくなる見込みです。効くのは昼の自家消費と蓄電池の設定で、給湯と暖房の夜の需要は残ります。

昼は太陽光で自給し、夜は給湯と暖房の電気を買電でまかなう冬の一日の流れを昼と夜で対比した図
エネすけ
エネすけ

太陽光で電気を作れるなら、冬も電気代はほとんどかからないんじゃないの?

そう思いたいですよね。でもうちの9月の明細を見ると、夜の分はしっかり買っていたんです。冬はどうなりそうか、一緒に数字で確かめてみましょう。

りょう
りょう

根拠は、わが家の2026年9月の実測です。モニタの月計(9/1〜30)で、発電は消費を上回っていました。

指標(2026年9月・モニタの月計)値
発電623.8kWh(1日約20.8kWh)
消費471.5kWh
自家消費299.4kWh
売電324.4kWh
買電171.6kWh(消費の約36%)
自給率(発電÷消費)132%

発電が消費の1.3倍あっても、買電は171.6kWh残りました。発電した電気は昼にしか無く、夜の需要は蓄電池で賄いきれない分を買うためです。

電力会社の請求でも同じ形が見えます。9月分(検針期間8/27〜9/28)は146kWhで、そのうち111kWh(約76%)が夜23〜7時のナイトタイムでした。昼の買電はほぼ消えたのに、夜の買電は残っている。これが太陽光のある家の買電の基本形です。

発電が消費を上回る9月でも買電は残りました。冬は発電が減って消費が増えるので、この状態は成り立たない可能性が高いと見ています。

わが家の冬の発電は9月の6〜7割、雪なら発電しない

わが家の冬の発電は、提案書の月別推定どうしで比べると9月の6〜7割です。いちばん少ない12月で約61%、1月で約65%、2月で約73%でした。

わが家の提案書の推定で、9月の発電量709kWhに対し12月は429kWhと約6割まで下がることを比べた棒グラフ
月推定発電量9月推定比1日あたり
9月709.03kWh100%約23.6kWh
12月(年最小)429.37kWh約61%約13.9kWh
1月462.00kWh約65%約14.9kWh
2月520.50kWh約73%約18.6kWh

ただ、この推定は影や積雪を考えていないと、提案書自身が但し書きしています。そこで9月の実測が推定の約0.88倍だったことも使い、1月の幅を出してみました。

9月並みの悪天候なら約407kWh、8〜9月の天候補正後と同程度なら約531kWhです。1日あたりでは約13〜17kWhになります。

9月は日照が平年の半分ほどしかない、雨がちな月でした。冬の1月は、その雨がちな9月の実測よりさらに2〜4割少ない発電になる見込み、ということです。

晴れの日が多い冬でも発電が伸びないのは、日の低さと短さが原因です。奈良の冬至の南中高度は31.9°で、夏至の78.8°の半分以下。昼の長さも9時間50分しかありません。

奈良の12月の日照時間は132.9時間で、梅雨の6月(138.9時間)とほぼ同じです。それでも日射量は6月の半分以下。寒さはパネルにむしろ有利ですが、日射の少なさまでは埋められません。(出典:気象庁『過去の気象データ 奈良 平年値(年・月ごとの値)』)

雪はもっと単純で、パネルが雪で覆われている間は発電がほぼ止まります。積雪2cm程度で日射の透過率は10〜20%程度、10cm程度でほとんど出力しないとされています。

とはいえ奈良の平年の最深積雪は3cmで、積もること自体がまれです。関西の平野部なら、冬の発電減は雪より日射の季節変化が主因と考えてよさそうです。

パネルの雪下ろしはNG

パネルに積もった雪を自分で下ろすのはやめてください。雪害の死者の大半は除雪作業中に出ています。ガラス面の雪は遠くまで大量に落ちることがあるので、軒下の落雪にも注意が必要です。(出典:内閣府 防災情報『防災の動き』(雪害の事故原因調査))

給湯・暖房の夜間需要は太陽光で消せない

冬に買電が増えるのは、給湯と暖房の需要が増え、その多くが発電の無い夜と朝夕に来るからです。発電が減る・需要が増える・需要が夜に寄るの3つが同時に起きます。冬の買電増は、構造どおりの動きなんです。

給湯(エコキュート)は、水道水が冷たいほど電気を使います。給水温度が15℃から5℃に下がると、42℃のお湯を作るのに要る熱量は約1.4倍になる計算です。

外気温が下がると、機械の効率も落ちます。同じ加熱能力での消費電力が0.93kWから1.15kWに増え、90℃で沸き上げると1.50kWまで上がるという仕様値があります。

つまり冬のエコキュートは、同じお湯の量でも夏よりずっと多くの電気を夜に使う設備になります。暖房も同じで、使うのは主に夜と朝夕です。

エアコン暖房は外気温が低いと、4.0kW級の機種で消費電力が4,000Wの上限に張り付きやすくなります。ここに太陽光の電気が回るのは、晴れた昼の間だけです。

蓄電池も冬は弱くなります。わが家の蓄電池(シャープ JH-WB2521)は、使える容量の割合が25℃で86.4〜89.9%、−10℃で72.4〜73.9%という公表値です。

8月の実測では、晴天日は夜も残量に余裕がありました。一方で曇雨天だった8月27日は、22時ごろに残量が下限の20%まで落ちています。冬は満充電に届かない日が増えるので、夜の自給が早めに切れる日も増えるはずです。

要素冬に動く向き買電への影響
発電9月の6〜7割に減る昼の自給と売電が減る
給湯(エコキュート)水温・外気温の低下で電気が増える夜の買電が増える
暖房エアコンの消費電力が上限に張り付きやすい夜・朝夕の買電が増える
蓄電池満充電に届かない日が増え、低温で容量も落ちる夜の自給が早く切れる
エコキュートの昼沸き上げ秋〜春は自動で動かない傾向(パナソニック公式)夜の沸き上げが残る

暖房器具ごとの1ヶ月の電気代は、こちらで比較しています。
関連記事:オール電化の暖房の電気代(エアコン・床暖房・ヒーター比較)

暖房の電気代をエアコンの台数と運転時間から1ヶ月単位で見積もりたい方は、こちらの試算も参考にしてください。
関連記事:一軒家のエアコン暖房の電気代は1ヶ月いくら?台数別の試算

わが家のオール電化の冬の電気代を条件付きで試算

わが家の冬の請求は、冬の買電が150〜450kWhなら、月およそ6,600〜14,300円が目安です。2026年11月からの単価で、燃料費調整が+4.75円/kWhの場合の換算になります。

新居の冬はまだ実測が無いので、買電量を仮に置いた換算表として示します。発電が減り、給湯と暖房が増える冬は、9月の買電より増えると見ておくのが自然かなと思います。

旧居の冬704kWhと新居の条件の違い

冬の使用量の手がかりとして手元にあるのは、旧居の2025年1月の実測です。使用量704kWh・電気代25,454円で、過去25ヶ月で一番高い月でした。

ただし旧居は賃貸アパートで、給湯と調理はプロパンガスでした。この電気代にエコキュートの給湯は入っていません。オール電化の冬の実測ではない点は、取り違えないようにしています。

旧居の冬は電気とガスが同時に重く、2025年1月の光熱費は電気とプロパンを合わせて38,045円でした。冬の光熱費の重さは、身にしみて知っているつもりです。

項目旧居(2025年1月)新居(冬はこれから)
住まい賃貸アパート新築一軒家・断熱等級5
給湯・調理プロパンガスエコキュート+IH(電気)
太陽光・蓄電池なし7.92kW+7.7kWh
冬の電気使用量704kWh(実測)未実測
冬の電気代25,454円(実測)試算のみ

旧居の冬ピークは、使用量で底の月の約2.4倍でした。新居は給湯が電気側に加わるので、冬の使用量は増える方向の要因があります。

一方で、住まいは賃貸から断熱等級5の新築に変わりました。暖房の効き方が違うので、増えるか減るかは単純には言えません。

「旧居の704kWhから太陽光の分を引けばいい」と考えたくなりますよね。でも前提がここまで違うので、私は買電量を仮に置いて幅で見ることにしました。

買電150〜450kWhでの冬の請求額の目安

わが家の契約は、関西電力の「はぴeタイムR」です。請求額は、基本料金と時間帯別の電力量料金から電化割引5%を引き、燃料費調整額と再エネ賦課金(4.18円/kWh)を足して決まります。

冬の月の買電量が150・300・450kWhのとき、請求額の目安が約6,577円・約10,454円・約14,331円になる試算表
区分時間帯2026年11月1日からの単価
ナイトタイム毎日23〜7時16.00円/kWh
リビングタイム平日7〜10時・17〜23時、休日7〜23時23.52円/kWh
デイタイム平日10〜17時その他季26.96円/kWh(夏季29.59円)
基本料金10kWまで定額2,842.84円/月

9月の時間帯の比率(ナイト約76%・リビング約24%)を当てはめると、電力量単価の平均は約17.80円/kWhです。これを使って、冬の買電量ごとに請求を換算しました。

冬の月の買電量(仮定)燃料費調整を除く請求額燃料費調整(+4.75円/kWh)合計の目安
150kWh約5,865円約712円約6,577円
300kWh約9,029円約1,425円約10,454円
450kWh約12,193円約2,138円約14,331円

買電がゼロに近づいても、基本料金は電化割引後で約2,701円が毎月残ります。オール電化プランで「電気代0円」にならない理由のひとつです。

この表は「買電がこの量ならこの請求」という換算です。冬は夜の比率がさらに上がる可能性も、曇天の平日昼に買電が増える可能性もあります。

もうひとつ気をつけたいのが、単価の向きです。前年冬(2026年1〜2月使用分)の燃料費調整は、国の支援で▲1.91〜▲1.79円/kWhでした。

今冬は支援が無いまま、11月分が+4.75円/kWhです。同じ量を買っても、去年の冬より高い請求になりやすいということ。冬の支援は2026年10月13日時点で未発表なので、決まればこの差は縮みます。

提案書の「月17,217円の効果」も、冬にそのまま当てはめないほうがよさそうです。この金額は、自家発電を毎月720kWh(年間の12等分)と置いた平均だからです。同じ提案書の1月の推定は462kWhで、720kWhの約64%しかありません。

冬の月の効果は、提案書に書かれた金額より小さくなるのが自然な姿です。ここを知らずに冬の明細を見ると、がっかりしてしまうかもしれません。

9月の導入効果はモニタ換算で15,483円で、提案書の比較相手(15,717円)に近い水準でした。冬は発電が9月の6〜7割の見込みなので、同じ水準の効果は出ないと見ています。

この試算の前提

1軒・8〜9月(8月は部分月)の実測と、提案書の推定値の組み合わせです。モニタの値は計量法の対象外のめやすで、請求とはずれます。冬の天候も年によって平年比で約91〜121%の幅があります。

太陽光があるのに冬の請求が高いのは異常?

結論として、冬の請求が上がること自体は異常ではありません。異常かどうかは、季節・単価・期間・設備の順に切り分けると見分けられます。

エネすけ
エネすけ

太陽光をつけたのに請求が上がったら、壊れてないか心配になるよね。

そうなんですよね。うちも冬の明細はこれからなので、どこから確かめればいいか、順番を整理しておきましょう。

りょう
りょう

オール電化の冬の電気代の平均と比べる

まず平均と比べたくなりますが、公的な統計にオール電化世帯だけの電気代はありません。家庭全体では1月が最大で、12〜3月の4か月が年間の約45%(CO2ベース)を占めます。(出典:環境省『家庭部門のCO2排出実態統計調査』)

オール電化の月平均としてよく引かれるのは、関西電力の会員データ(2020〜2021年)です。燃料費調整額と再エネ賦課金を除いた金額になります。

世帯人数オール電化の月平均(燃料費調整・再エネ賦課金を除く)
2人13,406円
3人14,835円
4人16,533円

この値に月別の内訳は無く、「冬が最も高い」という情報だけです。年間の平均なので、冬の月がこれより高く出ても不思議ではありません。

前年冬との比較にも注意が要ります。2025〜26年の冬は、国の支援(1・2月使用分4.5円/kWh、3月使用分1.5円/kWh)が請求を押し下げていました。

2026年11月1日には託送料金の改定もあり、はぴeタイムRのモデル(月610kWh)で月809円の値上がりです。前年の明細と比べるときは、支援の有無と改定分を分けて読むのがおすすめです。

季節・単価・設備の順に切り分ける

冬の請求が高いと感じたら、次の順番で確かめると原因を絞りやすくなります。上から順に、お金も手間もかからない確認です。

冬の請求が高いときに、季節、単価、期間、設備の順で原因を切り分ける4ステップの流れ
  • 季節:請求の時間帯別使用量で、ナイトタイム・リビングタイムが増えているなら構造どおり
  • 単価:国の支援の終了、燃料費調整の上昇、11月の料金改定で、使用量が同じでも請求は上がる
  • 期間:請求は検針期間、モニタは暦月。わが家では同じ期間でもモニタの買電が請求より約27%多かった
  • 設備:晴天日の発電を、前年同月や同じ天候の日と比べる。積雪・影・パワコンのエラー表示も確認する
  • 蓄電池:冬の朝に充電が始まらないのは、低温時の保護動作の場合がある

1〜3に当てはまれば、ほとんどは季節と単価で説明がつきます。電力会社の会員ページで時間帯別使用量を見ると、増えたのが夜か昼かがすぐ分かりますよ。

設備側を疑うのは、晴れた日の発電が極端に小さい日やゼロの日が続くときです。冬は太陽が低いので、夏には当たらない隣家や電柱の影がかかる場合もあります。

蓄電池は、朝方の気温が氷点下だと充放電を止めたり抑えたりすることがあると、シャープが公式に書いています。判定は蓄電池の内部温度で、元に戻るまで時間がかかる場合もあるそうです。

スマートメーターの30分値を見れば、夜のどの時刻に使用量の山があるかも分かります。エコキュートの沸き上げなのか暖房なのか見当がつき、次の対策を選びやすくなります。

機器は自分で開けない

発電の不調が続くときは、販売店やメーカーの窓口に相談してください。パワコンや配線の点検は有資格の業者の領域です。施主ができるのは、モニタの表示と明細の確認までと考えています。

冬の対策:売電か自家消費か・蓄電池の充電設定

冬の対策は、昼にその場で使う自家消費を優先し、蓄電池は夜間時間帯と前夜充電の設定を見直すのが基本です。ただ冬は余剰そのものが小さいので、どの手を打っても月の差額は夏より小さくなります。

冬の売電と自家消費はどっちが得か

決め手は、今の年の売電単価と、避けられる買電の時間帯単価です。2026年度のFITは、1〜4年目が24円/kWh、5〜10年目が8.3円/kWhの二段階になっています。(出典:資源エネルギー庁『買取価格・期間等(2026年度以降)』)

はぴeタイムRで買電を1kWh避けると、浮く額は電化割引5%・再エネ賦課金・2026年11月分の燃料費調整(+4.75円/kWh)込みで、夜約24.13円・朝夕約31.27円・平日昼約34.54円です。燃料費調整は月ごとに変わるので、この額も月ごとに動きます。これを売電24円と比べると、余剰の使い道ごとの損得が見えてきます。

余剰1kWhの使い道(FIT 1〜4年目・2026年11月の単価)得られる額売電24円との差
そのまま売電24円0円
平日の昼にその場で使う約34.54円約+10.54円
休日の昼にその場で使う約31.27円約+7.27円
蓄電池に貯めて朝夕に使う約26.71円約+2.71円
蓄電池に貯めて夜に使う約20.61円約−3.39円

昼にその場で使う自家消費は、FIT前半でも売電より得です。冬は余剰が小さいので量は少なくても、単価の面ではしっかりプラスになります。

蓄電池に貯めて朝夕に使う手は、11月の単価ならわずかに得です。ただ燃料費調整が約1.6円/kWhを下回る月は損に変わる、ほぼトントンの選択と見ています。一方、夜に使うとFIT 1〜4年目は売電より損。充放電のロスと、夜の単価の安さが理由になります。

5〜10年目に売電が8.3円に下がると、同じ夜回しが1kWhあたり約12.31円の得に反転します。「自家消費優先が常に得」とは限らない、ということですね。

シャープも、売電単価と夜間の電気代を比べて蓄電池AIのモードを選ぶ基準を公式に示しています。2025年10月以降のFIT認定なら、売電開始から4年後に自動で切り替わる設定もあるそうです。

わが家でも、晴れた日の昼は乾燥機や食洗機をなるべく昼に回すようにしています。逆に天気の悪かった9月は、翌日の天気を見て夜の安い時間帯に回す日もありました。冬の曇天日は、この「夜に寄せる」使い分けが増えそうです。

蓄電池の充電設定とエコキュートの冬対策

冬の蓄電池でまず効きそうなのは、曇りや雨の前の晩だけ夜間に充電しておく運用です。夜の安い電気を貯めて朝夕や平日昼に使えば、単価の差の分だけ得になります。

夜間充電1kWhの使い方充電の費用(2026年11月の単価)避けられる買電差引
ナイトタイムに充電→朝夕に放電約24.13円約26.71円約+2.58円
ナイトタイムに充電→平日昼に放電約24.13円約29.50円約+5.37円

シャープのクラウドHEMSには、天気予報と連携してこれを自動で切り替える「自産自消モード」があります。晴れの日は夜間充電なし、雨の日は夜間充電ありで動かす仕組みです。

わが家は今、夜間充電なしのクリーンモードで、放電下限は20%の設定です。8月の曇雨天日には夜のうちに残量が底まで落ちたので、冬は前夜充電の設定が見直し候補の筆頭になりそうです。

  • 蓄電池側の夜間時間帯が、プランの時間帯(はぴeタイムRは23〜7時)と合っているか
  • 静音運転(21〜7時)が初期設定のままで、充電が足りなくなっていないか
  • モード変更後に夜の残量が減らないのは、夜間に放電しない仕様のモードではないか

なお、蓄電池の放電中も約50W〜0.1kW前後の買電は残る仕様です。モニタの買電がゼロにならなくても、異常ではありません。

エコキュートは、冬は「昼に沸かす」より「夜の沸き上げを無駄なく」が中心になります。パナソニックは、日射が落ちる秋〜春は自動の昼沸き上げを行わない傾向が高いと公式に書いています。

昼沸き上げの損得は、はぴeタイムRでFIT 1〜4年目なら、11月の燃料費調整(+4.75円/kWh)込みで効率が同じだとほぼトントン(1kWhあたり約0.13円の得)です。燃料費調整が下がる月は夜の電気が安くなり、昼沸き上げは損の側に傾きます。

冬に効く設定は2つあります。ひとつは、沸き上げ時刻をプランの夜間時間帯に合わせること。もうひとつは沸き上げ温度を上げすぎないことで、65℃から90℃にすると消費電力は1.15kWから1.50kWに増えます。

冬は給水温度が下がるので、同じタンクから使えるお湯も減ります。370L・80℃貯湯・42℃使用の例では、単純な計算上、給水20℃なら約1,009L、5℃なら約750Lです。実際に使える湯量は放熱などでこれより少なく、メーカーの公表例では給水9℃で約650Lでした。

湯切れを防ぐために機器が昼に沸き増しすると、曇天の平日は高いデイタイムの単価で買うことになります。冬の夜の買電を減らす近道は、給湯量や暖房といった使用量そのもの。太陽光が直接減らせるのは、昼の分だけです。

エネすけ
エネすけ

冬はお湯を作るだけでも、電気がたくさん要るんだね。

そうみたいですよ。太陽光で減らせるのは昼の分なので、夜はお湯の量や暖房の使い方を見直すのが近道かなと思っています。

りょう
りょう

導入前に知りたい冬の落とし穴とプランの選び方

導入前に押さえたいのは、営業資料の効果額は年間の平均で、冬の月にはそのまま出ないことです。プランも、冬に残る夜の買電と基本料金で比べると判断しやすくなります。

営業資料に出にくい冬のリスク

わが家の提案書を読み直して驚いたのは、効果額の出し方でした。金額のシートは、自家発電を毎月720kWh(年間の12等分)と置いて、月17,217円の効果を出しています。

実際は夏や春に多く効き、冬に少なく効くのが自然な姿です。設置後の電気代を「−2,217円/月」とする表示も同じ平均ベースで、冬の請求がマイナスになる意味ではありません。

商談のとき、私は月々の返済14,963円と効果17,217円の大小だけを赤ペンで検算しました。17,217円が何の足し算でできているかまでは、当時見ていなかったんです。

後で分解してみると、効果額には月1,500円の「省エネ意識効果」という設備外の項目も入っていました。発電量のシートには方位が「西」と書かれていて、実際の真南の屋根と食い違っていたのも後から気づいた点です。

冬のリスク中身契約前に確かめたいこと
効果額が年間平均冬の月は表示より効果が小さい月別の推定発電量のシートがあるか
冬も買電はゼロにならない夜の買電と基本料金が残る夜の使用量の見込み
設備外の効果項目省エネ意識効果などが含まれる効果額の内訳
蓄電池の自家消費優先FIT前半は夜回しが売電より損売電単価と夜間単価の比較
エコキュートの昼沸き上げ秋〜春は自動で動きにくい冬の運用の前提
積雪積もっている間は発電しない落雪対策
単価の改定オール電化向けは燃料費調整に上限が無いプランの改定の履歴

積雪地でも、年間の発電量は確保されている実績があります。東北6県の住宅で1kWあたり年約1,011〜1,184kWhで、東京都比で86〜101%です。ただし冬の数か月の電気代には効かない、という割り切りは要ります。

太陽光の容量を増やせば冬の発電も増えますが、夜の需要には直接効きません。蓄電池の追加も、冬は貯める余剰が小さく、夏の余剰対策という性格が強い設備です。

「冬は効かない」と一言で片づけるより、どの月にどれだけ効くかを月別で確かめておくほうが、後悔は少ないかなと思います。収支は条件しだいなので、最終的な判断は複数の業者の説明と公式情報を見比べてからにしてください。

冬の単価で見るオール電化プランの選び方

冬に残る買電の大半は夜です。プランは、夜の単価・夜間時間の長さ・基本料金の3つを、冬の時間帯別使用量に当てはめて比べるのが近道です。

夜の単価はエリアで大きく違います。九州電力の電化でナイト・セレクトは14.59円/kWh、関西電力のはぴeタイムRは16.00円ですが、四国電力のでんかeプランは33.98円です。

同じ「夜に寄せる」行動でも、1kWhあたりの得は地域で2倍以上変わるということ。夜の単価が高いエリアほど、使用量そのものを減らす対策の重みが増します。

夜間時間の長さも見落とせません。東京電力のスマートライフは午前1〜6時の5時間で、370L・460Lクラスのエコキュートの沸き上げ(7〜8時間程度)が収まらない場合があります。

太陽光の普及で、昼を安くした「逆転型」のプランも出てきました。中部電力ミライズの昼とくプランは、デイタイムが春秋16.42円・夏冬18.50円で、ナイトタイムは26.55円です。

ただ冬は昼の発電が少なく、エコキュートの自動の昼沸き上げも止まりやすい季節です。昼が安いプランは、給湯の沸き上げを昼に移せるかどうかが前提になります。

関西エリアのプラン(2026年11月以降)夜の単価昼の単価基本料金の目安主な加入条件
関西電力 はぴeタイムR16.00円(23〜7時)その他季26.96円(平日10〜17時)月2,842.84円(10kWまで)—
オール電化オクトパス(2026-10版)16.17円(毎日23〜7時)その他季24.37円(毎日10〜17時)1日95.66円(30日で約2,870円)夜間蓄熱式機器など
オール電化オクトパス - サンシャイン(2025-04版)22.31円(昼以外の全時間)13.39円(毎日9〜15時)1日79.21円(30日で約2,376円)昼間沸上げ型のヒートポンプ給湯器

関西エリアでは、11月以降のはぴeタイムRとオクトパスの通常版の夜の単価の差は、0.17円/kWhまで縮みます。基本料金もほぼ同じ水準なので、大きな差は出にくい組み合わせです。

サンシャインは昼が安い代わりに、昼以外が22.31円です。冬に夜の買電が多いわが家のような家だと、給湯を昼に移せないと不利になりやすい点に注意したいところです。

切り替える前に、旧プランは一度離れると戻れないこと、変更後1年は戻せないプランがあることも確かめておきましょう。単価は改定されるので、正確な単価は必ず各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。

オクトパスエナジー オール電化オクトパス

関西エリアでは、11月以降のはぴeタイムRと夜の単価が近いオール電化向けプラン。加入条件と最新の単価を公式で確かめたい人向けです。

料金プランを見る

太陽光とオール電化の冬の電気代についてよくある質問

太陽光の冬の発電量は、夏の何割くらいになりますか?

比べる月で答えが変わります。気象庁の平年値(水平面)では、奈良の冬3か月の日射量は8月の約45%、12月は最大月の5月の約40%です。わが家の提案書でも、12月の推定は5月の約41%でした。南向きに傾けたパネルは、水平面より冬の落ち方が小さくなる方向です。あくまで目安なので、ご自宅の条件はメーカーのシミュレーションでご確認ください。

冬の曇りや雨の日は、どれくらい発電しますか?

わが家の9月の実測では、1日平均で晴れが約34.1kWh、曇りが約23.7kWh、雨が約10.1kWhでした。曇りで晴れの約7割、雨で約3割です。雨が4日続いた9月26〜29日は、発電40.3kWhに対して買電が24.9kWhありました。冬は晴れの日でも発電が小さいので、雨の日は売電がほぼ無くなる日が増えると見ておくのが安全です。

太陽光と蓄電池があれば、冬の電気代は0円になりますか?

わが家の条件では、0円にはならない見込みです。夜の需要を蓄電池で賄いきれない分は買電になりますし、オール電化プランの基本料金も毎月かかります。はぴeタイムRなら、買電がゼロに近づいても電化割引後で約2,701円の基本料金が残ります。売電収入と差し引いて「実質プラス」になる月はあっても、請求そのものは発生すると考えてください。

モニタの買電量と電力会社の請求が合わないのは、故障ですか?

多くは故障ではありません。モニタは暦月、請求は検針期間で集計していて、期間がずれます。さらにモニタの値は計量法の対象外のめやすです。わが家では同じ期間にそろえても、モニタの買電が請求より約27%多く出ました。損得の確認は、請求の時間帯別使用量で行うのがおすすめです。

まとめ:太陽光があっても冬のオール電化は夜の買電が残る

冬のオール電化と太陽光について、夜の買電が残ること、請求の切り分け、昼の自家消費、プランは夜の単価で比べる点をまとめた図
エネすけ
エネすけ

冬は夜の買電が残るけど、昼の使い方と設定しだいで減らせる部分もあるんだね。

そうですね。うちも冬の明細が届いたら、この試算と答え合わせをしてみます。

りょう
りょう

太陽光があっても、冬のオール電化の買電はゼロにはなりにくいと見ています。電気代が下がる幅も春や夏より小さく、給湯と暖房の夜の需要は残ります。わが家の冬の数字はまだ試算なので、冬の実測が取れたら更新します。

  • 冬の発電は、わが家の提案書では9月の6〜7割。関西の平野部では雪より日射の季節変化が主因
  • 給湯・暖房の需要は夜と朝夕に増え、太陽光が直接減らせるのは昼の分だけ
  • わが家の条件では、冬の買電150〜450kWhで月およそ6,600〜14,300円が目安(2026年11月の単価)
  • 冬の請求が高いときは、季節・単価・期間・設備の順に切り分ける
  • 余剰は昼にその場で使うのが得。FIT 1〜4年目は、蓄電池に貯めて夜に回すと売電より損
  • プランは夜の単価・夜間時間の長さ・基本料金で比べ、最新の単価は公式で確認する

数字はあくまで、わが家の条件(関西・南向き・7.92kW+7.7kWh・はぴeタイムR)での目安です。制度や単価は変わるので、最新の情報は電力会社や国の公式サイトで確かめ、最終的な判断は専門家や販売店にもご相談ください。

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りょう / エネすけ運営者

関西の新築一軒家(オール電化)で、妻と子ども2人と暮らす一般の施主です。2026年8月に太陽光7.92kW+蓄電池7.7kWhを設置しました。導入前24ヶ月分の電気代実測をもとに、「太陽光は本当に元が取れるのか」を導入前後の比較で検証していきます。

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